環境破壊
247482 人は地震を起こせるのか?A
 
松下晃典 ( 31 広島 kozo大工 ) 11/03/19 PM06 【印刷用へ
@のつづきです。

『地震学がよくわかる−誰も知らない地球のドラマ−(リンク)』
島村栄紀著(著書当時、北海道大学地震火山観測センター教授)

//////////////////以下引用//////////////////

 このほか、意図して水を地下に注入したわけではないが、ダムをつくったために地震が起きたり、あるいは地震が増えたことが世界各地のダムで確認されている。
 米国のネバダ州とアリゾナ州にまたがるフーバーダムは、高さ二二一メートルもある大きなダムだが、一九三五年に貯水を始めた翌年から地震が増え、一九四〇年には、この辺では過去最大になったマグニチュード五の地震が起きた。地震の震源は地下八キロにあった。もちろんダムの底よりはずっと深い探さだ。これはダムをつくったために起きた地震だと考えられている。

 また、アフリカの北口ーデシア(現・ザンビア)とローデシア(現・ジンバブエ)の国境にダムをつくって、一九五八年からカリバ湖に貯水をはじめた。高さが一二八メートルあるダムで、世界長大の人造湖ができた。ダム建設前から近くで小さな地震が起きているところではあったが、貯水がはじまってから満水になった一九六三年までに地震が急増し、二〇〇〇回以上の局地的な地震が起きた。満水になった年には、マグニチュード五・八の地震が起きて被害が出た。松代群発地震での最大の地震よりは大きな地震である。
 これらのダムでの地震は、幸いなことに大きな被害は生まなかった。しかし、じつはダムをつくったために起きた地震が、大きな被害を生んだこともある。

 一九六七年にインド西部でマグニチュード六・三の地震が起きた。一七七人、一説には二〇〇人が犠牲になったほか、二三〇〇余人が負傷した。この地震は近くにコイナダムという高さ一〇三メートルのダムをつくったことによって引き起こされたものだというのが、地震学者の定説になっている。

 なお、ここでは貯水開始以来ずっと地震の観測が続けられていて、雨が降ると小さな地震が増えるという関係も見られていた。雨が降ると貯水量が増え、それが地震を増やすのだろうと思われている。

 雨といえば、以前に書いた大西洋の真ん中にあるアゾレス諸島では、雨が降ると地震が起きる。島の山頂にある火口付近に雨が降って約二日後に、被害は起こさないが人間が感じる程度の地震が起きる。つまり火山のカルデラに雨がしみ込み、その地下水が地震を起こすのである。

 ダムが地震を起こすのは、ダムに溜められた水が地下にしみ込んでいくことと、ダムに溜められた水の重量による影響と、両方が地震を起こすのに関係すると思われている。このため、ダムの高さが高いほどしみ込む水の圧力が高く、また水の重量も大きいだろうから、地震が起きやすいと考えている地震学者は多い。

(Bへつづく)
 
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