実現論を塗り重ねてゆく
246734 スキタイに代表される遊牧民族の侵略は、一貫して東から西への経路を辿っている
 
匿名希望 ( 31 埼玉 会社員 ) 11/03/06 AM01 【印刷用へ
スキタイを始めとする強大な力を持つ遊牧民族の侵略は、ほぼ一貫して東(東〜中央アジア)から西へというルートを辿っている。

「スキタイ 騎馬遊牧国家の歴史と考古/雪嶋宏一(雄山閣)」
より以下抜粋。
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最初期のスキタイの移動の原因は、中央ユーラシア中央部における近隣諸部族との勢力争いにあり、その抗争で住地を追われたスキタイが西に向かい、ヴォルガ川を越えて、北カフカスから黒海北岸に達して、その地の先住のキンメリオイを圧迫した。キンメリオイはおそらくこの地でスキタイ文化に同化されながらも黒海北岸から黒海東岸沿いに南下して小アジアに至った。

一方、黒海北岸から西に進んだスキタイの一団はバルカン半島南東部のトラキアに侵入した。スキタイがヴォルガ川を渡り北カフカスから黒海北岸に至った時代は、この地域で最も古いスキタイ文化の資料が前8世紀に編年されるとすれば、その時期であると考えられよう。
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「スキタイと匈奴 遊牧の歴史/林俊雄(講談社)」
より以下抜粋。
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ユーラシア大陸中央部を中心として民族移動・侵入の波をながめてみると、波の方向に特徴的傾向が見られることに気が付く。南北方向では北から南へ向かう波、東西方向では東から西へ向かう波、この二つの波が圧倒的に多いのである。北から南への波は、草原あるいは森林地帯から遊牧民、狩猟民、半農反牧民が都市文明を持つ定住農耕地帯へ侵入することによって起こる。
一方、東西間の移動はもっぱら遊牧民同士の衝突を引き起こし、主として草原地帯で行われる。スキタイに続いてはサルマタイが東方から現れ、スキタイを滅ぼした。紀元後四世紀にはフン族がやはり東方から現れ、サルマタイの後裔にあたるとも言われるアランを服従させた。それにつづいて六〜七世紀にはアヴァルが中央アジア北部から草原地帯を西進してヨーロッパに現れた。

六世紀中頃にアルタイ・モンゴル高原に勃興した突厥(とつくつ)は、アヴァルを追う様に一気にアラル海・カスピ海北岸にまで勢力を広げた。さらにブルガル、ハザル、マジャール、ペチェネグ、ポロヴェツなど、主としてテュルク(トルコ)系(マジャールはウラル系)諸族が次から次へと東方から現れた。そして十三世紀には真打とも言うべきモンゴルが登場し、西アジア・東ヨーロッパまでを席巻した。

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中央〜東アジアにいた遊牧民族が、なぜこれほど強大な武力を持ち得たのかが気になります。

>スキタイは、遊牧由来の軍事集団(王族スキタイ)によって、多様な集団を統合した一つの国家だった。その内部にはギリシャ人をはじめ雑多な出自の人々がおり、単一の出自のものではない。
およそ、巨大遊牧集団については、このような見方をしたほうがよいのかもしれない。ギリシャ人などの交易部族を取り込んでいるのも注目される。 (244215)

このような遊牧国家特有の集団形態に起因しているのでしょうか。
 
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246867 なぜ、一貫してユーラシア東の遊牧勢力のほうが強かったのか? 井上宏 11/03/08 PM07

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