素人による創造
246698 「物を考える日本人」と「日本への熱い眼差し」の接点とはB
 
匿名希望 11/03/05 PM06 【印刷用へ
■日本という坩堝に次代の核が結晶する。

国家時代・市場時代の闘争は「奪う・騙す」事を旨とした力の原理という土俵の上で繰り広げられてきたが、この土俵を返せるのは、「与えあう・伝えあう」事を旨とする充足の原理をおいて他に無い。
では、充足の原理という土俵は、いかにして生まれ、世界に広がるのか。

充足の原理という土俵が生まれるための条件は三つある。

@「いかに多くの充足を生み出せるか」という評価軸の下に、全ての闘争が組み込まれ、それによって「いかに食うか」といった本能課題までも含む課題が解決されるような状況を生み出すこと。
→この様な状況が生まれつつあるのは、豊かさが実現し、企業間競争の制覇力が認識力へと転換しつつある先進国に限られる。とりわけ日本では、縄文以来、日々の生活の中で「いかに多くの充足を生み出せるか」と考え、その成果を惜しげもなく周りに伝えてきた風土が、その転換を後押ししている。

A経営資源が各々の企業の占有物から社会の共有物へと転換していくこと。
→この様な現象を探してみると、キラーコンテンツである書評を大衆の集団知に委ねたAmazonの事例が思い出される。認識力が制覇力となる状況で最も重要な経営資源は、組織運営に関わる認識群だが、類グループがそうした様に、これもいずれネット上の集団知に委ねる流れが加速していくだろう。

B各々の生産体が充足規範の共認によって導かれていくこと。
→これがおそらく最大の難課題となる。鍵を握るのは女の充足性・肯定性。日本でも何人かの経営者が気付き始めているにすぎない。

はじめの二点の条件を満たすには豊かさを実現している事が重要であり、三点目のみは、民族性(女の安心基盤となるような男女役割規範の風土があるか否か)が鍵を握る。これら全ての条件を満たしている国は日本以外に思い当たらないような気もするが、心配はいらない。一度、充足の原理という土俵が市場を飲み込んでしまえば、日本にはそれを世界に広げる力があるからだ。

充足の原理を世界に広げるためには、充足の原理が市場拡大に替わる豊かさ実現の手段として、世界に認知される必要がある。その最も有効な手段とは、それぞれの国の人々が自らの手で、日々の生活を豊かで自立的なものにしていくために必要な技術・資金を、集団運営のノウハウ込みで、持てる国の人々が提供していくことだ。

日本には、他国に行って技術や知識を惜しげもなく伝えるような「お人よし」が大勢いる。日本には、縄文以来の受け入れ体質によって蓄積されてきた、膨大な技術群がある。日本には、消費意欲の減退で滞留した大量のマネーがあり、その価値は円高によってさらに膨れ上がっている。これらがただ、世界に無償で提供されていくだけで、既存の覇権闘争は無効化され、充足の原理を基盤とした新たな世界秩序を形作る事ができる。(この様な外交戦略を嫌がる既存勢力もいるだろうが、この余りに「お人よし」すぎる政策に反論する事は困難だろう。)

その時、人類史を通じて日本という坩堝に蓄積されてきた全ての認識が結晶し、人類が選びとる新たな世界秩序の核となるだろう。そして、「物を考える日本人」と「日本への熱い眼差し」の間に、初めての接点が生まれるのではなかろうか。
 
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