暴走する悪徳エリートの所業
246248 沖縄はアメリカ軍にとってリゾートだから出ていきたくないだけ
 
狒狒 ( 50 ) 11/02/24 PM08 【印刷用へ
鳩山前総理の発言に対する日本メディアのアホさ加減についてです。
実はアメリカ軍は、沖縄以外に居心地の良い国外基地が無いから居てるだけで、軍事的意味は大して無い、という実態は当たっていると思う。

内田樹の研究室リンクより

///////////////////////////////////////////////////////////
方便について

鳩山前総理の「方便」発言へのメディアのバッシングが続いている。
普天間基地の県外移転構想が破綻したときに、前総理が口にした「海兵隊の抑止力」という言葉がその場しのぎの方便だったと、琉球新報へのロングインタビューで答えたことへの批判である。
海兵隊の沖縄駐留には抑止力などという軍事的な理由付けはなかった、ということを外交交渉の当事者がカミングアウトしたのである。
このことがどうして批判の対象になるのか、私にはその理由がよくわからない。

現に、琉球新報の解説記事は、この発言が基地問題の本質を露呈させたとして、一定の評価を与え、単なる失言問題に矮小化しようとしている中央のメディアに対してあらわな不信感を示している。
鳩山前総理がインタビューで暴露したのは
(1)海兵隊の沖縄駐留には軍略上の必要性はない
(2)前総理の県外(できれば国外)移転構想に複数の閣僚と官僚たちが激しく反対した
という二点である。
これは沖縄における基地問題を考察する上で、今後の議論の基本になるべき情報だと私は思う。

だが、その発言について、中央のメディアは内在的な吟味抜きに、「鳩山またも失言」という論調で冷笑的に扱い、鳩山談話全体を「まともに論じるに値しないもの」と印象づけようとしている。
私は前に鳩山前総理の「抑止力」発言について、これは「沖縄の基地には核があるかもしれない」という外交的な「ブラフ」の有効性について、在沖繩米軍の司令官クラスから説明を受けたのではないかと推測した。
その推測は鳩山さんには裏付けていただけなかったが、「とても国民にはいえないような理由で」沖縄に米軍基地が置かれているという推理そのものは間違っていなかったようである。

「とても国民には言えないような理由」とは何か。
それが「非核三原則により、ないことになっている」核兵器でないとすれば、残りは一つしかない。
それは「沖縄がアメリカの在外基地の中でもっとも快適で、もっとも安全で、もっともコストの安い基地だから」というものである。
米軍基地は東アジア全域で縮小されているが、その大きな理由は、駐留先からの「出て行ってくれ」という激しい要求に屈服したせいである。
基地の外に出るとどこでも敵意にみちた視線を浴びる、というのが今のアメリカの在外基地兵士たちのの実情である。
前にも書いたが、アメリカの軍事的パートナーである韓国の軍人たちへのアンケートで「一番嫌いな国」の第一位はアメリカであり、「これから戦争する可能性がある国」の第一位もアメリカである。
それが38度線を抱えた臨戦国家の兵士たちの、同盟国に対するリアルな感情である。
他国においておや。
だから、フィリピンでも、韓国でも、1990年代から米軍基地は急ピッチで縮小されることになったのである。

その中にあって、一人日本だけがいまだに「在日米軍基地は必要だ」ということを政治家も官僚もメディアも言い募っている。
そんな国はもう東アジアでは日本しかない。
アメリカ軍にとって、日本列島はいまや「世界で一番居心地のいい場所」、たぶん世界で最後に残されたアメリカ軍ご用達の「リゾート」なのである。

ここを追い出されたら、もう行くところがない。
だから、いる。
その程度の理由で米軍は沖縄に基地を置いている。
それを知って、鳩山さんは 呆然としたのである。
というのが、私の推理である。

まさか、「沖繩は快適なリゾートだから、出たくない」というような「本音」を公的にアナウンスするわけにはゆかない。
それは「日本はアメリカの属国です」という天下周知で、日本人だけが知らないふりをしている「事実」を認めることになるからである。
しかたがないので、「抑止力」という手垢のついた用語を一時の方便に使った。

そういうことではないかと思う。
もちろんこれは素人の床屋政談に過ぎない。
けれども、「方便」の語義について、私の解釈以上に説得力のある解釈があれば、誰か教えて欲しい。
メディアの解釈は「鳩山の言うことには何の意味もない」というところで停止している。
沖縄のことについては何も考えたくない、というメディアの気持ちは私にもわかる。
日米がイーブンパートナーではないということを受け容れない限り、沖縄で起きていることは説明できないからだ。
そのことを認めるのが日本のエスタブリッシュメントにとってはたぶんきわめて不快なのであろう。
だが、どれほど不愉快であろうと、そこから話をはじめなければ、私たちはどこへも行けない。

////////////////////////////////////////////////////////////
 
  List
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_246248
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp