実現論を塗り重ねてゆく
246067 文法は容易に変化する→文法的共通性は起源論の根拠になり得ない
 
西谷文宏 ( 34 和歌山 建築設計 ) 11/02/21 AM03 【印刷用へ
>日本語の起源:「文法は北方由来、語彙は南方由来」の謎⇒変化したのは大陸の言語のほう。スンダランド海没が解明の鍵!(244307

山田さんの「日本語は文法も語彙も南方由来の言語→変化したのは大陸の言語のほう」と言う仮説、非常に可能性の高い仮説と感じました。

日本語起源論では、日本語の文法がアルタイ語系の文法(SOV型で膠着語)であることが殊更に取り上げられますが、私は言語の起源を探る上で文法は根拠になりえないと考えています。

例えば、英語はSVO型言語の代表格と言えますが、元々はその他のインド・ヨーロッパ語族と同様のSOV型だったと言われています。
更にインド・ヨーロッパ語に共通するルールである格変化や名詞の性も殆ど失われていますし、屈折語的な特色も失われ、最近は膠着語的な変化も起き始めています。(英語の文法変化は、ある意味、短期間で最も文法が変化した言語と言っても過言ではないくらいです)
また、アラビア語は世界でもめずらしいVSO型でしたが、VSO型で表記されるのは古典アラビア語(文語・フスハー)であり、現代の口語的アラビア語ではSVO型に変化しています。

もっと単準に、文法が極めて厳格に設定されている言語(主要に古典的なインド・ヨーロッパ語に多い)では、S・V・Oの並びを厳格に適用せねば意味が通じませんが、日本語も含めて文法が厳格でない言語では、S・V・Oをいかに倒置しても意味は通じます。(ex.私はごはんを食べる→ごはんを私は食べる→ごはんを食べる私は・・・。この傾向は、より始原的な言語と考えられるオーストロアジア語族などで共通)

このように、文法はその言語を使用する集団の外圧状況や、他言語との交わり等によって比較的容易に変化すると考えられます。
英語やアラビア語の変化は、たかだか数百年程度の間の変化ですから、数千年単位で考えれば、もっと変化していたとしても不思議はありません。

それよりも起源を考える上で重要なのは、やはり語彙、特に基礎語彙でしょう。日常生活で頻繁に使用される基礎語彙の共通性は、集団の同祖性や親近性を意味すると考えて間違いないと考えられます。
日本語が変化したにしろ、大陸側が変化したにしろ、いずれにしても日本語(日本人)の起源は基礎語彙の共通性が多数見られる南方系と考えるのが自然であると言えると思います。
 
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