日本を守るのに、右も左もない
245974 政府通貨を理解しよう@〜政府通貨発行特権の発動とは
 
猛獣王S ( 不惑 東京 営業 ) 11/02/19 PM09 【印刷用へ
『政府通貨を理解しよう』(月刊・沈黙の兵器)リンクより転載します。
----------------------------------------------------------------
どうもご理解頂けない方が世間には多いので、政府通貨について再度ご説明します。特にこの方面に『疎い』方がこの国の総理大臣だから、困ったものですが…

★★ 現状の再確認

日本国には、今や900兆円を超える借金があるという。
(国債 = 国の借用書ですね.格付けが最近また下ったとのこと)
しかし、外国からの借金は数%程度。
(実は日本は世界一の債権国 = 外国に貸している)
日本国債の債権者の殆んどは国内の金融機関、特に日本銀行。
(これらの「事実認識」はとても重要です)
債権者は国民だ!、と表現する人がいますが、違います。
(国債の個人保有は10%程度です)

現状のおカネの流れは、次の図のようになっています:
リンク(図1)

ここで、通貨の形態を考えて見ましょう。
江戸時代では金や銀が使用され、数十年前までは紙幣が使われるのが主流でした。
しかし現代にあっては、おカネの殆んどは単なるコンピュータ上の「数字」にすぎません。
実際に流通する現金=紙幣やコインは、全体の通貨の10%程度なのです。
(マーシャルのKという)
おかげで日銀、つまり中央銀行は、「無」からおカネを創造することができます。
より具体的には、日銀当座のコンピュータに「数字」を入力すればよいだけです。
実際におカネを印刷する必要もありません。

例えば2003年、日本政府は33兆円ものアメリカ国債を購入しました。
当時の税収は48兆円程度で、とてもそれだけでは足りません。
そこで政府は国債を発行し、それを日銀が買い上げ、その財源としたのです。
このおカネの流れが、いま示した図 (図1)です。
こうした国債発行の累積が、現在の日本国の借金の実体です。

まとめて再確認しましょう:
■■ 日本国は、外国から借金していない!(逆に貸している)
■■ 日本国の借金は、国内での帳簿上の「数字」にすぎない!
■■ 日銀は、「無」からその「数字」=おカネを創造できる!
  (しかも日銀は単なる株式会社であって、政府機関ではない)

以上の前提を理解すれば、次の政府通貨のアイデアは自然であります。

★★ 政府通貨発行特権の発動とは

一般的には、政府通貨=政府発行の「紙幣」、と誤解されています。
しかし紙幣は、通貨の一部の形態にすぎず、印刷の手間も要ります。

筆者はそこで、 日銀を廃止して、政府自体が通貨を発行することを考えていました。
日銀は単なる株式会社にすぎず、政府がその代わりをすればよいのです。
(これこそ本来の通貨発行形態であり、アメリカ合衆国憲法にもその旨書かれている)
読者が今お手持ちの紙幣をみてください。
「日本銀行券」と書かれているはずです。
それを同じデザインの紙幣にして、そこだけ「日本政府券」と書くのです。
デザインは同じですから、国民は混乱しません。
一般銀行も、日銀との取引は止めてもらって、政府当座を利用します。
しかし日本は法治国家です。
その(日銀廃止の)ための新しい法律を作らなければなりません。

ところが丹羽春喜先生(大阪学院大学名誉教授)は、素晴らしい発見をしました。
既に現行法に次のものがあるのです:
●「通貨の単位および貨幣の発行等に関する法律」(昭和62年、法律第42号)= 政府貨幣の発行特権を明白に認めている
●「日銀法」(第4条)= 政府の経済政策の基本方針に日銀が従うべきことを規定
●「日銀法」(第43条)= 特例的業務の、政府による認可
●「日銀法」(第38条)= 特例的業務の実施を、政府が要請.

まず上記法律第42号により、政府通貨を発行します。
具体的には例えば、額面100兆円の超高額紙幣を、例えば1枚作成します。
(あるいは「通貨100兆円の発行権の譲渡書」の方がよいかもしれない)
日銀法第38条により、日銀がそれを買い取る特例的業務を要請します。
日銀法第43条により、その特例的業務を認可します。
日銀法第4条により日銀は、政府基本方針である特例業務に従う必要があります。

これで政府は、100兆円の財源を得ることができます。
(ただしそのうち5兆円を、業務手数料として日銀に支払うという案もある)

この流れを図にすれば、次のようになります:
リンク(図2)

借用書(国債)を発行しないだけで、流れは現状(図1)と同じです。
図1と図2を、何度も見比べてみてくださいね。
----------------------------------------------------------------
続く
 
  List
  この記事は 240474 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_245974
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
246747 日銀報告の欺瞞 猛獣王S 11/03/06 PM00
245975 政府通貨を理解しようA〜現状との比較 (インフレにもならない!) 猛獣王S 11/02/19 PM09

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp