環境データ(気候を含む)
245933 特殊寒暖期・ヤンガードリアス期
 
匿名希望 11/02/18 PM09 【印刷用へ
一万年前の大型哺乳類の絶滅原因を紐解く上で、ポイントの一つになるであろう12,900〜11,500年前に起こった急激な寒冷期、ヤンガードリアス期(新ドリアス期)についてまとめてみました。

ヤンガードリアスが何故起こったのかについては結論が出ていませんが、急激な寒冷化とその終了直後に、急激な温暖化が始まった事が分かっています。


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■北半球の高緯度で起こった急激な気候変動

・ヤンガードリアスは、最終氷期が終わり温暖化が始まった状態から急激に寒冷化に戻った現象で、現在から12,900年から11,500年前にかけて北半球の高緯度で起こった。

・この変化は数十年の期間で起きたとされている。グリーンランドの氷床コアGISP2の同位体データはこの間、グリーンランドの山頂部では現在よりも15℃寒冷であったことを示している。

・イギリスでは甲虫の化石から、年平均気温がおよそ−5℃に低下し、高地には氷原や氷河が形成され、氷河の先端が低地まで前進していたことが示唆される。これほど規模が大きく急激な気候の変化はその後起きていない。


■ヤンガードリアス期の規模

ヤンガードリアスはヨーロッパに非常に大きな影響を与えたが、世界各地でも類似の現象が報告されている。

・スカンジナビアにおける、森林から氷河性のツンドラへの交代。
 
・世界各地での山岳部、山脈部での氷河作用の進行もしくは降雪量の増加。

・アジアの砂漠起源の塵の地球大気中への増加。

・ナトゥーフ文化で農業が始まった原因と言われる、レバント地方の旱魃。

・南極の氷床コアで発見された南半球の寒冷期。
 
(しかし、南極で見られる寒冷化はヤンガードリアスの少し前に始まってほぼ同時期に終わっており、規模がグリーンランドよりも明らかに小さい。これが世界的な出来事だったとしても、この時期に南半球には氷河の前進の証拠が無いことが問題視されている。)


■急激な寒冷化・ヤンガードリアスの原因

現在有力とされる説は主には以下の二つ。

・北大西洋の熱塩循環の著しい減退もしくは停止説

最終氷期の終了に伴う温暖化によって、それまで北大西洋中緯度までしか北上できなかった暖流のメキシコ湾流が高い緯度まで達するようになり、そこで大気中に熱を放出して沈降する。その放出された熱によりヨーロッパは高緯度まで温暖化が進み、大陸氷床は急速に縮小しつつあった。北アメリカでも氷床は後退しつつあったが、融解した氷床は現在の五大湖よりさらに巨大なアガシー湖を造って、そこからあふれた大量の淡水はミシシッピ川を通ってメキシコ湾に注いでいた。

しかし氷床が北に後退すると共にセントローレンス川の流路が氷の下から現われ、アガシー湖の水は今度はセントローレンス川を通って北大西洋に流出するようになった。この膨大な量の淡水は、比重が海水より小さいこともあって北大西洋の表層に広がり、メキシコ湾流の北上と熱の放出を妨げた結果、ヨーロッパは再び寒冷化し、世界的に影響が及んだとされる。

※しかし、現在のところ、この理論ではなぜ南半球の寒冷化が先に起こったのかが説明できていない。


・隕石・彗星落下説

北米大陸への小隕石・彗星の衝突により巻き上げられた塵による寒冷化。米国のオクラホマ州、ミシガン州、サウスカロライナ州、カナダ・アルバータ州などで、その証拠となる極小のダイヤモンドが約1万3000年前の地層から発見されている。


■ヤンガードリアス期の終了と同時に始まった1万1550年前の急激な温暖化

氷床コアGISP2の酸素同位体の分析から、ヤンガードリアスの終了は40〜50年の間にそれぞれ5年程度の3つの段階を経て起きたと考えられている。塵や雪の堆積速度などの他の指標から、数年で7℃という非常に<急激な温暖化>が起こったことを示している。

<ウィキペディアより>リンク

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ヤンガードリアス期は、稲作農耕開始と関連付けされて語られることが多いですが、急激な気候変動(短期間の急激な寒冷化→短期間の急激な温暖化)というは、大型哺乳類の絶滅と密接に関係していると思われます。
 
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