人類の起源と人類の拡散
245346 2/6なんでや劇場 3500年前、コーカサスと地中海は略奪部族の支配国家と山賊・海賊だらけになった
 
冨田彰男 ( 47 兵庫 経営管理 ) 11/02/08 PM06 【印刷用へ
【資料】
@「■コーカソイドの部族移動」図解リンク
A「■Y染色体亜型の世界的分布」地図リンク

【参考】
「ギリシア〜ローマ史まとめA 4000年前〜3200年前 ミケーネ文明登場、海の民」245315

●4200年前の寒冷期にコーカサスで戦争が始まり(コーカサス戦争)、印欧語族Rの敗者が四方に大移動を始める。アナトリアへは4000年前のルウィ族R1b、3900年前のヒッタイト族R1bが相次いで侵攻。ギリシアへは4000年前クレタ島にアカエア人R1aが侵入。

4200年前のコーカサス戦争の原因は、コーカサス地方は湿潤化し再び人口が集中したことだけではない。イラン高原の遊牧部族の侵攻がもう一つの理由である。例えば、4300年前にイラン高原から遊牧部族(セム族J)がメソポタミアに侵攻し、アッカド帝国を建てている。この主体は略奪闘争から逃げ延びた山賊集団ではなく、遊牧部族の本体である。このように、メソポタミアには強力な勢力がいるので、4200年前にはメソポタミアを避けて、イラン高原からコーカサスやアナトリアに侵攻したものと考えられる。つまり、イラン高原からの遊牧部族本体の侵攻が4200年前のコーカサス戦争の引き金であり、そこでの敗者が四散した。

(注)5500年前のイラン高原の略奪闘争第一波で移動したのは略奪集団であるが、4200年前の略奪闘争第二波の主体は遊牧部族本体である。そして、この時代は、セム系J、Eが印欧語族Rよりも優勢である。

4200〜4000年前 コーカサスから印欧語族の一派R1aが西欧へ侵入し、原欧州人I(ケルト人)が北方や南欧の僻地に追いやられる。

(注)2000年前のローマ人が「ケルト人」と呼んだのは印欧語族であって、原欧州人とは異なる。中心地ローマから見て辺境なので「ケルト人=野蛮人」と呼んだにすぎない。

●4200年前のコーカサス戦争で全ての印欧語族Rが移動したわけではない。移動したのは、おそらく1/3〜1/2であろう。

その中で欧州に侵入した印欧語族Rは共同体を維持した掠奪部族か?山賊(略奪集団)か? 

一般的に考えて、略奪集団(山賊)は一時しのぎで目先に餌のありそうな所に向かうが、共同体質を残した部族であれば、餌があろうがなかろうが部族共同体維持の可能性が高い、つまり戦争が避けられる僻地に向かうはずで、だからこそ共同体質を温存することになる。

例えば、ゲルマン人は部族共同体として移動した可能性が高い。∵彼らは2000年前の段階で農業だけでは食えないので略奪を生業としていたが、現在のドイツ人の勤勉性から考えて、部族共同体として移動した可能性が高い。一方、交易で儲かりそうなギリシアに侵入してミケーネやアテネをつくった連中は山賊集団の群れであった可能性が高い。その好戦性や侵略性、あるいは享楽性や労働忌避(奴隷の使用)なども、ギリシアやローマに向かった印欧語族が山賊集団であったことの傍証である。

但し、4200〜4000年前の段階ではギリシアに入った印欧語族も部族として移動した可能性が高い。

5000年前〜のギリシアのクレタ文明初期(エーゲ文明)は、セム族J主導だが黒人色が強い平和な文明だった。
4000年前に印欧語族アカイア人R1aが入ってきて、クレタ文明中期から文明の中身が変わる。しかし、変化の中身は、宮殿ができたこと、土器が登場したこと、線文字Aが生まれた程度である。支配階級も登場していたようだが、この段階では、アカイア人が完全に支配したわけではなさそうである。

クレタは5000年前の初期(エーゲ文明時代)から交易を生業としていたので、そこで財を成すものが登場する。この交易の勝者が支配階級になったと考えられる。4000年前のアカイア人第一波も山賊海賊ではなく、交易部族としてやってきて、クレタ文明を支えたということではないだろうか。だから中期クレタ文明も大きくは平和的だったのである。

このように、4200〜4000年前の印欧語族第一次移動の段階では、共同体として移動した部族もいたと考えられる。ところが、3800年前の印欧語族の第二次移動からは様相が変わる。これは温暖化に伴うコーカサス地方の乾燥化によるもので、4200年前のコーカサス戦争の勝者が移動してきた。

印欧語族のうち、アーリア人が遊牧部族としてイラン・インドに侵入し、アカイア人第二波はペロポネソス半島に入り、3600年前ミケーネ文明を建て、3400年前にクレタ文明滅亡に追い込む。

このミケーネ文明の特徴は、好戦性・略奪性が強く、大量の奴隷を使用していること。つまり、力の原理(男原理)が骨身に染みるほど強力であるということであり、女原理と決定的に対立する。部族共同体であれば、こうはならないはずなので、ミケーネ文明を建てたアカイア人第二波は略奪集団であったと考えるべきだろう。

こうして、3500年前には略奪闘争の玉突きによって、地中海沿岸とメソポタミア・コーカサスには略奪部族の支配国家、あるいは山賊・海賊しか存在しない状態になったと考えられる。
 
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遊牧民の中国支配史5: 〜五胡十六国・南北朝の時代〜 400年に渡る戦乱により、血縁を紐帯とした部族集団が悉く解体され、現代中国の原型=3層の人民構成が形成された
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