日本語は、文法は北方由来、語彙は南方由来という。文法はかなり厳密にアルタイ的であり、語彙はインドネシア語など南方の言語に共通性が多く見られるという。
しかし、ここで問題があり、北方とは文法の共通性にかかわらず単語はさっぱり似ていない。南方は基礎語彙に共通性が見られるにかかわらず、文法は全く異なっている。(東南アジアの文法はSVO、英語型がほとんど。)ネジレ関係である。
日本語がもと南方の英語型の文法で、のちアルタイ語の文法に変わったとして、なぜ全く単語が入ってこないのか。曲芸かマジックとしか思えない。(逆を想定しても同じ。)何か前提に間違いがあるに違いない。
先の「なんでや劇場」のY遺伝子追求では、日本人は古くからの遺伝子を蓄えていることが明らかにされた。また、人類古来の共同体を保持しているのはやはり日本人である。言語についても、アジアの古い形を保持していると考えるべきだろう。変化したのは、大陸の言語のほうと考えるのが自然ではないか。
従って、スンダランド諸語は、文法は日本語と同じ膠着語、語彙も現日本語に共通のものがあったと推測します。おおげさに言えば原日本語がスンダランドにあった。そして、
【1】日本列島に到達したものは、その後温暖化→海面上昇で、大陸との距離が広がったこともあり、古い言葉を維持。→現日本語へ。(ヨーロッパでも孤島アイスランドに古いゲルマン語が残っているという。)
【2】スンダランドから北方へ向かったもの(O3)は乾燥・寒冷適応で肉体改造したくらいだから、気候にあわせて発音体系(喉と唇の運動様式)も改造したと思われる。→単語が跡形もなく変わってしまった。文法はそのまま。アルタイ語族。
【3】東南アジアに残ったものは、スンダランド海没過程で、民族移動、民族接触を繰り返し、すでに言語の地域差が大きいため、意思疎通の必要から文法が簡単になった(英語型の語順へ)。(参照244305)単語は日本語と共通のものを残す。
と言うことではないかと考えられる。
このよう(【3】のように)に考えると、東南アジアを囲む形で同心円状に、膠着語(日本語型の文法)がぐるりと配置していることが納得できる。(ドラヴィダ語、ビルマ語、チベット語、チュルク語、モンゴル語、朝鮮語、日本語)
さらに、【1】のように日本語がスンダランドの言語を色濃く残していると考えたほうが、母音語族(146997)と呼ばれることにも整合しそう。
日本語は文法も語彙も南方由来の言語ということになる。 |
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