もはや学校は終っている
241910 「思想は取り扱い注意の危険物である」
 
田中直人 ( 壮年 越前町 あれこれ兼業 ) 10/12/08 PM02 【印刷用へ
既に、思想といえるような思想さえ見当らない状況ですが、思想の本質は理解しておかねばなりませんね。

 思想は虚構に過ぎない リンク  より

《引用開始》
「思想というものは、本来、大虚構であることをわれわれは知るべきである」
11月21日の毎日新聞のコラム、反射鏡によれば、40年前の三島由紀夫の自決直後、司馬遼太郎氏は「異常な三島事件に接して」と題する3000字を越す文を毎日新聞に寄稿したそうで、これはその文中の言葉です。

司馬は「幕末の思想家、吉田松陰を引いて「思想」がいかに取り扱い注意の危険物であるかを論じながら三島の思想(=美)と自決との関連を解析した」と同コラムは解説しています。

一方、季刊誌「考える人」にはこれに関連する記述があり、一部を引用します。

『三島自決の1ヶ月後に行なわれた鶴見俊輔との対談「日本人の狂と死」も興味深いものです。ここで司馬は、終戦の直前、米軍の本土上陸の際には東京に向かって進軍して迎え撃て、と命じた大本営参謀に、途中、東京からの避難民とぶつかった場合の対応を尋ねます。すると、「その人は初めて聞いたというようなぎょっとした顔で考え込んで、すぐ言いました。……『ひき殺していけ』と」。司馬は「これがわたしが思想というもの、狂気というものを尊敬しなくなった原点です」と語ります』

司馬はこの終戦直前の経験から思想というものに懐疑心を持ち続け、その後の洞察を通じて「思想は虚構」という結論を得たのでしょう。当時、思想というものには今より高い価値が与えられていたと思われるので、この司馬の言葉はずいぶん刺激的であったことでしょう。

まあ司馬は三島の自決を思想に結びつけて理解したわけですが、三島は思想が虚構であることを承知の上で自決を選んだ可能性も否定できないと思います。現実的なものに価値を見出せなくなったとき、敢えて虚構の世界に身を投ずることは考えられないことではないからです。

思想に神秘的な味付けをすれば宗教になります。「思想は取り扱い注意の危険物である」も巧みな表現だと思いますが、これは宗教にもそのまま適用可能です。思想や宗教の持つ影響力の大きさを考えると、人間の頭というのはこうした観念に易々と騙されやすく作られているものだ、とつくづく思ってしまいます。《引用ここまで》
 
  List
  この記事は 241731 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_241910
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp