実現論を塗り重ねてゆく
241422 科学の崩壊と再生 その総括
 
丸一浩 HP ( 知命 滋賀 農業 ) 10/11/29 AM02 【印刷用へ
■武田邦彦さんのHPの記事の紹介です。
 現代の科学の問題点とその可能性がが端的に表現されていると思います。

●武田邦彦さんのHPより
「科学の崩壊と再生 その総括」リンクより引用。

〜引用開始〜
科学の崩壊と再生 その総括

 およそ「科学」と名のつくもので、もっとも大切なのは「事実や理論」に基づいて、「分かるものは分かる、分からないものは分からない」と言うことだ。
まだハッキリ分かっていないものを断定したり、自分に希望や利権、怖れがあるからといって、決してそれを「科学」の中に持ち込んではならない。
 およそ「科学に携わる人」と名のつく場合、もっとも大切なのは「誠実さと謙虚さ」である。
 なぜ、誠実さが必要かというと、自分が考えたことと事実が異なることが多いからだ。その時に、自分の名誉、利権などが重くのしかかっても、それに負けない誠実さが求められる。
 なぜ、謙虚さが必要かというと、科学は進歩するからだ。1000年前に正しいとされた科学的認識のほとんどは現在、否定されている.このことは、1000年後には現在、科学者が正しいとしていることのほとんどが否定されることを意味している.
 やがてこの世の森羅万象がすべて明らかになるときが来るとすると、その時には人類の精神的活動の一部が無くなるだろう。「未知のものを知りたい」、「よりよいものを生み出したい」というのは人間に備わった本質的な欲求だからである。
 その時がくるまで科学は前進を続け、自らを「時代遅れにする」のに懸命になるはずである.
 かつて、それは私がまだ若い研究者の時だったが、視野が狭かったのか、未熟だったのか、科学は「事実と理論」に基づき、「誠実で謙虚」であり、「前進に対する信頼性」に溢れていた。
 生命は神秘だったし、生活は苦しかった。でも、やがて声明の神秘は解き明かされ、科学技術が発達して生活は楽になるにちがいないという確信があったし、それが研究者の夢だった。苦しくても明るい時代だった.
 ところが、1990年、ベルリンの壁からバブルの崩壊に到る過程で科学の一部も静かに崩壊して行った.
 それからの科学は、「役に立つもの」になり、「事実と誠意」は軽視され、「学会は政府の下」に甘んじるようになった。
 人間の理性を代表する科学が衰退すれば、幻想が跋扈する.それはあたかも非理性が支配したヨーロッパ中世の魔女狩りを思い出させるものだった。
 私が担当したリサイクル、ダイオキシン、環境ホルモン、地球温暖化、持続性発展、資源枯渇、科学技術産物の否定、そして生物多様化・・・なぜあれ程の誠実さと前進に対する信念をもった科学がこれほどもろく崩れたのかと目を疑うほどだった。
 1990年からの20年、科学の世界は「知の暗黒時代」だった。
 でも、やがて人間は本来の心と力を取り戻し、本来の軌道に帰るだろう.それには二つの行為が求められる.一つは20年間に蓄積した幻想を片づけること、もう一つは「事実、誠実さ、前進」の信念のもとに新しい科学の萌芽を見いだすことである。
 私が若ければ後者を選択するが、今の立場を考えると後進が前者に没頭することを可能にするために、前者を徹底的に進めたい.その行為の正しさはやがて歴史が証明してくれるだろう.
 (平成22年11月28日 執筆)武田邦彦
〜引用終わり〜
 
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