共同体社会の実現
237930 社会空間では、何をするにもお金がかかるのに、○○は無料なのは何で?
 
小圷敏文 ( 壮年 大阪市 勤め人 ) 10/09/15 PM10 【印刷用へ
◆セールスプロモーション=販売促進の大変化

企業は、これまでメディアなどを通じて潜在顧客にアプローチしてきました。それを仕切ってきたのが広告代理店で、企業はそこに「広告料」を払うことで宣伝やプロモーション企画を行なってきました。それが民法の受信料が無料の所以だった訳です。

その内容が企業イメージ戦略であろうと、新商品のダイレクトなアピールであろうと、メディアが宣伝媒体であったことには代わりがありません。しかし、それは潜在需要の母数に対するアタックでしかありませんでした。それは、各企業の顧客がその内の何%であるかは分からないが、云わば「数打ちゃ当たる」の手法だった訳です。戦後復興期から物余りに至るまでは、欲しいものばかりだったわけですから、その手法も成立しました。

テレビならば1000万人単位、新聞ならば100万人単位、雑誌ならば10万人単位の「不特定多数の個人」に対するアプローチは、「犬も歩けば・・・」の世界で効率が悪い。そして、活字離れしてきた昨今は、インターネットがそれに変わってきたようです。

モバゲーなどが無料なのは、そのデータがゲームソフト・メーカー向けの販促データとして売却されるから、ダウンロードして使う利用者は『無料』が成立するわけです。だから、ケータイでゲームや占いに興じ、最後に「無料です」とするテレビCMを大量に流すことが可能になる訳です。

SNS【Social Networking Service】(ソーシャルネットワーキングサービス、「Friendster」「Facebook」「MySpace」「GREE」「mixi」など)の台頭は、「地曳網」型の顧客へのアプローチ法から「1本釣り型」のものに移行しつつあるといいます。

それぞれ明確な目的で集まった「特定多数」の顧客データベースとなりえるコミュニティが、ウェブ空間上で大量に生まれているのですから、それを活用しない訳がない、というわけです。

最近では自分でSNSを開設できるソフトウェアなども公開されている、といいますから企業発のSNSが作られて、あらゆる企業のマーケティング=市場調査、マーチャンダイジング=ものづくり、セールスプロモーション=販売促進、すなわち経営のプロセスの一切合切が大変化しようとしています。

媒体は、テレビ、新聞、雑誌からインターネットに変わろうとも、一見「無料」に見える仕組みの中に、「社会空間では、何をするにもお金がかかる」に相当するものが組み込まれています。

あるいは、一見「無料」を実現するサービスを受けようとすれば、自らすすんで自らの販促情報を提供するような仕組みになっているようです。それも、企業が広告宣伝費に支払っているものを、SNSの構築・運営費に振り替えただけですから、やっぱりお金がかかっている? と云えるか、どうか・・・?


【参考】
*ソーシャルネット経済圏 リンク
*SNS【Social Networking Service】リンク
 
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