〜続きです〜
しかし、一方で、スポニチや、読売新聞などのネット調査では、小沢首相待望論が、70%-80%と真逆の数字が出てしまった。
■読売オンライン世論調査 小沢出馬支持が76%
■菅首相より小沢新首相 サイト調査で圧倒8割(スポニチ)
ネット上の調査はプロセスが途中経過含めて隠せなかったからか、または、経営や編集局長レベルの調査結果への介入ができなかったからか、わからないが、そのまま数字が一般に出てしまった。
このあたり、読売などは、ナベツネに殺されると、今頃、慌てていることだろう。
ところで、実は、私は今回の共同通信の「世論調査の予想」を、ほぼほぼ当てていた。世論調査発表の二日前の深夜に、ツイッターで、こんなことをつぶやいていた
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今ごろ、マスコミは各社で世論調査報道の仕込みの打ち合わせやってんだろうね。「どちらが総理にふさわしいか 菅 75% 小沢 10% どちらでもない 15%」ぐらいで調整するんだろうね。 8/30は朝日新聞、9/2は時事通信… といった具合に発表スケジュールも住み分けて。
11:46 PM Aug 26th TwitBird から
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共同通信が菅が70%、小沢が15%なので、ほぼ、つぶやきの予想通りだったといえる。では、なぜ、これがわかったかというと、自分の周囲の世論を参考にしたわけではまったくない。むしろ、周囲や、仕事上で話す機会がある人というのは、小沢支持だろうが、支持でなかろうが、菅政権が、円高における対応をみていても分かるとおり、あまりにも無能なので、とっとと、変えてほしいという意見が大勢だ。
単純にこれぐらいの支持率でくるだろうなあ、と分かったのは、マスコミにとって、都合のいい数字は何かと、考えたからである。
「小沢首相 5%」とすれば、あまりにも、嘘っぽい。だからといって、「小沢首相 30%」ではインパクトがなく、民主党内の世論にも影響が与えないかもしれない。
なので、ある程度、衝撃の数字にして、あまりにも嘘っぽすぎないところでいくと、「菅 75% 小沢 10%」かなあ、と単純に思ったのだ。
すると、マスコミは、「菅 70% 小沢 15%」できたが、まあ、これから、各社、日替わりで世論調査を発表してくるから、ここで数字をいじってくるだろう。
要するに、マスコミの動きなんて、彼らが利権集団で、嘘つきだという前提に立てば、たいてい予想がつくのである。
さて、あまりにも、マスコミが伝える内容を信じている人が多すぎるので、あらためて、日本のマスコミがどういう集団かということを整理して考えたい。
今年に入ってから野中広務が官房長時代に、主たる政治評論家に機密費を渡していて、それは代々続いてきたことだ、という爆弾発言をして、マスコミは都合が悪いから、ほとんどその問題については報じなかったものの、インターネットや、週刊誌を中心に、汚染された「言論買収」の実態が明らかになってきた。また、週刊ポストで元NHK政治部で官邸キャップだった川崎泰資氏が、記者に対する機密費での買収工作の実態を実名に明らかにし、また、二見信明元運輸大臣は、記者の中には、「女房のパンツ代のツケを三越からまわしてきた記者がいる」という呆れた事実を、赤城元官房長官から聞いた話として紹介をしてきた。
だが、実はこの機密費の言論買収の実態は、100年に渡る腐敗の歴史があって、読売新聞八十年史には、シベリア出兵の世論を煽るために、陸軍が、読売新聞を利用したことについて、次のような記載があるとのことだ 。
「軍部はどうしても新聞世論を出兵賛成にもっていく必要に迫られて、各新聞社に対し積極的に働きかけてきた。(中略)すなわち、軍部の背後勢力が、その宣伝機関として読売を利用しようとし、陸軍の機密費を注ぎ込んでいるとうわさされたのは、必ずしもうわさだけではなかった。 かくて軍部の触角は読売社内にまで及び、社説や編集が、ともすれば精彩を欠くようになった。出兵自重論から『シベリア出兵は得策なり』の社説に急変し、さらに『出兵の得失及び緩急』と題して、『一日も早く出兵すべし』と主張するにいたったのである」もちろん、その後の軍部と新聞の癒着は有名で、満州事変から日中戦争を新聞に煽らせて、世論の過剰な盛り上がりに、政府も次第に、中国大陸へと侵略の舵をとり、日本を太平世戦争で破滅させたのはご存知のとおりである。
悪名高い記者クラブは、戦前からすでに組織ができており、大本営発表を垂れ流す構造も、このあたりから、また、戦争中も、「ミッドウェー海戦を大勝利」として伝えたことを境に、国民に対して、嘘の報道をつきつづけ、結果、国内で戦争中止の議論が盛り上がることを当時のマスコミがおさえつけたために、広島、長崎への原爆投下にいたる悲惨な敗北へとつながったといえる。
もし、マスコミが事実を伝えていたら、早い段階から、日本国内では、反戦機運が高まって、壊滅的な敗北の前に、戦争を止めることができたかもしれない。
〜続く〜 |
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