今後の企業の可能性を探っていく上で、現在の企業の置かれている状況をおさえていきたいと思います。『社労士は見た!中小企業を伸ばす社員育成の極意(著:伏屋喜雄)』より引用します。
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どんなつらいことがあっても苦しいことがあっても、絶えず前向きに肯定的に考える人もいれば、いつも否定的で批判的で消極的な監督者もいる。従業員30人ほどの土木業を営む職場のことである。主任になって2年、いつも会社や上司、同業部下との係わりの中で、彼の口から出るのは「やったってだめだよ、何をしてもだめだよ」「僕はやっているんだけれど」「規則だからやったって仕方ないよ」であった。
「こんなやり方じゃだめじゃないか、私のやった通りにやってくれなきゃ」「そんなことまでしなくていいよ、あなたの権限でそんなことまではしなくていいはずだ」・・・。この主任、部下ならずも同僚や上司と関わるときでさえ、肯定的で前向きな発言はほとんど聞かれたことがない。簡単にいえば、自分に甘く他人に厳しいのである。厳しいといえば聞こえがいいが、要は相手の存在を認めたり評価したり受け入れたりすることができないだけなのである。
もしこういう主任の下に部下がついたら、その部下はどんな気持ちになるだろうか。こういう主任こそ、そういうことに思いが至らないのである。このような監督者の下で働く部下とこの主任との関係は良好で信頼に満ちているとはいいがたいのである。
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