素人による創造
234575 「素読」の合理性 〜国際派日本人養成講座より〜
 
スズムシ 10/07/12 PM10 【印刷用へ
江戸時代の寺子屋では「素読」といって、何回も音読しながら暗誦できるまで繰り返すという勉強方法を取っていた。素読を進める伊勢雅臣氏のメルマガから「素読」の効用を紹介したい。


引用開始
■8.「素読」の合理性■リンク

   こうした歴史を俯瞰した上で、岩越さんは語る。

     偉人や学者だけではありません。江戸時代は一般の武士
    も庶民も『論語』を学びました。各藩の藩校はもちろん、
    庶民の子弟の教育が行われた寺子屋では、『論語』等の素
    読が行われていました。

    「素読」とは、文章を意味はさておき、声を立てて暗唱で
    きるまで、繰り返し読むことです。「読書百遍、意自ずか
    ら通ず」という言葉があります。声を出して何度も読んで
    いくうちに、自然にその意味が表れてくる、分かってくる、
    そうした読み方を言います。[1,p28]
    
  「意味もわからない文章を丸暗記させるなど、なんと封建的な」
  と考える人も多いだろう。それに対して、岩越さんは小林秀雄
  の次の言葉を引用する。

    (素読を)暗記強制教育だったと、簡単に考えるのは、悪
    い合理主義ですね。『論語』を簡単に暗記していまう。暗
    記するだけで意味がわからなければ、無意味なことだと言
    うが、それでは『論語』の意味とは何でしょう。それは人
    により年齢により、さまざまな意味にとれるものでしょう。
    一生かかったってわからない意味さえ含んでいるかも知れ
    ない。それなら意味を考えることは、実に曖昧な教育だと
    わかるでしょう。丸暗記させる教育だけが、はっきりとし
    た教育です。[1,p30]

■9.『論語』の言葉を胸に、人生を歩んでいく■

  「朋(とも)あり、遠方より来たる。また楽しからずや」とい
  うような言葉も、少年時代、壮年時代、そして熟年時代と、人
  生経験を積むにしたがって、自ずからその味わいも深まってい
  くだろう。素読とは、そのような言葉の種を幼児期から心に埋
  め込んであげることである。

   小学生にたわいのない英会話を教えるよりは、はるかに高級
  な人間教育ではないか。そこから、しっかりとした精神的バッ
  クボーンを持った日本人が育っていくだろう。


引用終了
 
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