市場は環境を守れない、社会を統合できない
234348 インフレに敏感と言われている金(ゴールド)相場がこのデフレ下で上昇し続けるその意味は?
 
猛獣王S ( 不惑 東京 営業 ) 10/07/07 PM10 【印刷用へ
『金(ゴールド)相場の映すものは?』(「船井幸雄.com」の超プロ・K氏の金融講座)リンクより転載します。
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 〜前略〜

■ 上昇し続ける金(ゴールド)相場のあらわす意味とは?

しかしおかしくありませんか? そのデフレの中にあって、もっともインフレに敏感と言われている金(ゴールド)が上がり続けているではありませんか? 一体なぜでしょうか?

もう1999年後半の安値1トロイオンス250ドルから見ると、5倍の1,250ドルを超えてきているのです。売る投資家の気持ちもわかりますよね。上がっている物がない時代の中で、一つ気を吐いている金(ゴールド)も安値の5倍にもなれば、もういいところ、いったん現金化しておこうと考えるのが普通でしょう。そして日本人の多くの金(ゴールド)保有者はそのように考えて金(ゴールド)売却をしたのでしょう。

毎日、相場を見ていて値動きを追いかけていれば、上がるのも下がるのも、それは一つの変化に過ぎないのですが、このように10年スパンで他の値段との推移を比べてみると、金(ゴールド)の相場の異常性がわかります。

これはもう構造的に水面下で何かが起こっているのだ! ということを感性として感じるべきでしょう。値段が常に動いている相場というのはある時は上がったり、下がったりするものですが、金(ゴールド)は10年に渡って上昇を続けているのです。この10年の間、下がった年はないのです、そんなことは今までなかったことです。何かがおかしい? 変わってきているということを感じなければいけないのです。

そしてそれは、私も何度も指摘していますが、我々の今のシステムの根幹となっている印刷されている紙幣への信頼が、世界中で音を立てて崩れていく絶対的な流れが存在している中での一コマだということです。金(ゴールド)が上がっているのは、今の資本主義システムが崩壊に至る流れをそのまま映し出しているだけであって、この流れは止まらないのです。加速していく手前なのです。

これも何度も指摘してきましたが、日本の1,000兆円という国家債務をわずか37兆円の税収しかない国で返せると思いますか? たとえ消費税を20%にして、税収を30兆円引き上げたとしても返せると思いますか? 金利が5%になれば金利だけで50兆円ですよ! しかも消費税を上げれば間違いなく一気に景気が冷えるのは歴史が証明済みです。

ギリシアのことも話題ですが、ギリシアも公務員の給料を3割下げて緊縮財政をしても借金は減らないのですよ。あれだけデモが起こってどうにもならないような緊縮政策を国民に押し付けて、それを成し遂げても借金は増えるのです。とてもではないが、返せるわけはないでしょう。

実は、楽観的なマスコミの見方とは違って真実を映しているのが金(ゴールド)の相場なのです。

G8、G20国際会議はここにきて頻繁に開かれて協調を演出しています。欧州ではもう財政出動は限界、溜まり溜まった国家債務を各国が削減するために緊縮財政に転換する必要がある、と財政削減の目標を決めて実行に移そうとしているように見えます。

ところがスペインなどは失業率20%、若者だけで見ると40%ですよ。こんな経済状況なのに、景気の引き締め政策をするのですか? そんなケースで成功した歴史はありません。

そしてこれらの国は財政破綻した場合には、ちゃんとセーフティーネットをユーロ圏として用意しました。90兆円の基金をユーロ圏全体として用意したわけです。

しかしこの90兆円というお金はどこから出てくるのでしょうか? どこにもないですよ! ユーロ圏各国はどこも財政赤字が膨大だから緊縮政策を行うわけです。どこにあるというのでしょう、90兆円というお金が? 全部空手形なのです。

ギリシアが行き詰まったら保証する、スペインが行き詰ったら面倒を見る、どの国も資金はないのですが、「保証する」と言っているのです。そして今の流れからすると2、3年以内に本当に保証するしかないところに追い込まれていくでしょう。だから最後には紙幣を印刷するしかないのです。

要するに今のシステムはネズミ講の末期と思えばいいのです。実体経済に対して金融が肥大化しすぎて、この収拾をつけるのは不可能、何しろ実体経済は5,000兆円、金融の方はその4倍の2京円です。かつては1対1だったのです。それだけでは止まらず、プラス、デリバティブの6京円という実体経済の12倍のお化けがまだ水面下に潜んでいます。これも全く減っていません。

なぜ、金融が実体経済の4倍になったと思いますか? なぜ、デリバティブの総額が実体経済の12倍まで膨らんだと思いますか?

答えは、“ネズミ講”なのです! どんどん大きくしていかないと続かなくなっていたのです。膨らませるしかないのですよ。金融はそのもの事態が肥大化して自己増殖するしかなかったのです。

どこの経済学者がこのデリバティブの末路を説明してくれるというのでしょうか? やったこともなく、見たこともないものを。実体経済の5,000兆円が今後の世界を決めるのですか? それともその12倍のデリバティブの隠れた真実ですか? 6京円のデリバティブに関して、素人の経済学者は世界経済の行く末がわかるのですか?

■ ここ10年で金融危機の規模は100倍へ

1997年、LTCM(ロング・ターム・キャピタル・マネージメント)が破綻して、これを救うためにFRB(米連邦準備制度理事会)は米国大手金融機関に300億円ずつ拠出して、計3,600億円を集めて、この問題を収めました。また同じく1997年、アジア危機から当時の韓国が国家破綻の危機に陥って、IMF(国際通貨基金)は1兆円緊急融資したのです。当時の1兆円は膨大な額だったのです。

それから13年経ち、どうですか? みなさんの貨幣の感覚は変わりましたか? 給料は上がりましたか? 物価は? ほとんど日本では変わりませんよね。

ところが世界における貨幣感覚は数倍ところか100倍に変化したのです。今回のユーロ圏の支援金額を見てください。90兆円ですよ。ほぼ100兆円です。また2008年の米国政府の金融支援も70兆円だったのです。およそ桁が13年前と二つ変わったのです。13年で100倍です。

一体、世界はどこまで資金があるというのでしょうか? 一体、どこまで中央銀行は紙幣を刷ることができるのでしょうか? 限界点はどこでしょう?

でもわかりますね。もうネズミ講が最終局面に来ようとしているのです。

民間の危機は、政府に移し替えられて、ソブリン・リスク(=国家破綻の危機)に変容しました。そして今度はソブリン(国家)を救うため、中央銀行が頑張って紙幣を刷りまくっているのです。

 〜後略〜
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