「コミュニティーアート」を学び、活動している学生や社会人が最近露店に立ち寄り、活動そのものに高い興味を示してくれる。「コミュニティーアート」とは、コミュニティーにおける課題を発見し、アートを通して創造的に解決する活動で各地にNPO団体が多数存在している。彼らとやりとりをしていて感じるのは、最近では「アート」と「社会/現実課題」を如何に結びつけるか?が探索の中心になっているようであり、「アート」を介した人つながり、場作りだけでは、もはや人を惹き付ける吸引力になり得ない状況にあるようだ。
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●「アート」と「環境問題」を結びつけることを目指し、誰もが潜在的に感じている「環境問題」への意識を、コミュニティーアートを通してみんなで取り組めるように課題化していこうと活動している学生。始めは露店のカードに惹きつけられて立ち寄ってくれたのだが、「アート」を場作りの入り口としながら「社会課題」と結び付けていることが、最大の共感ポイントだった。(某国立大学大学院生:20代・♀)
●「コミュニティーアート」を勉強している方で、『露店』という形態を介して人々が関わり合う場を作っていることに興味を持って立ち寄ってくれた。やりとりを通して見えてきたことは、既存の市場主義・民主主義の枠を超えて、「新たな仕事」を創出して行きたいと感じていて、その足がかりとして「コミュニティーアート」の勉強をしているとのことだった。(20代・♀)
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これらの事例から、大きく2つの潮流を読み取ることができる。
@アートによる場づくりも、「人収束」⇒「課題収束」の段階へ
・「コミュニティーアート」としての位置づけも、人つながりを作って行くだけでは限界に来ており、社会/現実課題と結びつけてはじめて人を惹き付ける場を作ることができる。
⇒「なんで屋」は、露店という人つながりを生み出す場作りの中心に、「社会課題への追求」があり、場への吸引力になっていることが、共感ポイントになる。
A既存の市場原理の枠組みに囚われた「NPO」であることの限界
⇒「新しい仕事」として、創出していく段階へ
・NPOとして多数の団体が存在する「コミュニティーアート」も、社会課題と結びつけた場作りが出来れば、「仕事」として生み出していけるのではないか?
⇒「なんで屋」は、「必要か否か?の評価軸のもとにお金を使う。」という全く新しいお金の使い方を提起し、「新しい仕事」として成立することを目指して活動を続けてきたことが共感ポイントになる。
☆2010年露店がはじまって2ヶ月、今回のような「コミュニティーアート」を仕事にしていきたいと感じている方々とのやりとりや、新看板にある「活力再生事業」のフレーズ/「なんで屋をやってるのはなんで?」のお題に反応してくれて、全く同じような仕事を立ち上げたいと想っていると共感してくれるお客さんとの出会いを通して、『新しい仕事』を生み出していける可能性を感じている。こういった出会いは、今後もどんどん増えていくと想うので、やりとりを重ねながら『新しい仕事の創出』を実現していきたい! |
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