新資源・新エネルギーの開発は?
228988 天然資源の水前寺海苔でレアメタルを回収:「サクラン」
 
麻丘東出 ( 49 兵庫 環境コンサルタント ) 10/03/27 AM08 【印刷用へ
日本固有の食用藍藻で淡水性の光合成微生物スイゼンジノリ(水前寺海苔)で、工場からの排水や廃液に含まれるレアメタルを回収する先端技術を見つけたので紹介します。

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■■■北陸先端大、スイゼンジノリの成分活用し廃液からレアメタル回収へ 2008年7月2日8時34分配信 日刊工業新聞リンク

北陸先端科学技術大学院大学の金子達雄准教授、岡島麻衣子研究員らの研究チームは、日本固有の藍藻(らんそう)「スイゼンジノリ」(用語参照)から抽出した多糖類の新成分「サクラン」を使い、レアメタルをリサイクルする方法の研究に乗り出した。
レアメタルの付着によりゲル化するサクランの性質に着目。
工場排水などに投入し、レアメタルを回収する。

フラットパネルディスプレーなどの工場から生じる排水や廃液に含まれる、レアメタルの回収を目指す。
サクランが負の電荷を、レアメタルが正の電荷を、それぞれ帯びていることを利用し、サクランにレアメタルを付着させる。

同じ多糖類のアルギン酸もゲル化する。しかし、今回、サクランと比較したところ、インジウムなど3価のレアメタルに対しては、サクランの方がゲル化しやすいことが判明。
従来は難しかった種類の金属を、サクランでは効率よく回収できることが期待される。


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サクラン夢の物質 医療品開発やレアメタル回収 福岡・朝倉黄金川固有 専門家保護訴え 2009年02月26日19:17 リンク

福岡県朝倉市の小石原川ダム建設で絶滅が危ぶまれる黄金(こがね)川固有のラン藻類スイゼンジノリから抽出される成分「サクラン」は、全国の研究者や企業が注目する新物質だ。化粧品や医療品の開発や産業利用など、幅広い可能性を秘めている。

サクランは2006年、北陸先端科学技術大学院大学の金子達雄准教授のグループが、スイゼンジノリから研究対象のポリフェノールを抽出する際に偶然発見した。

水の分子量の約90万倍で自然界で最大となる1600万の分子量を持つ多糖類。
インジウムなどの特定のレアメタル(希少金属)やレアアース(希土類元素)を吸着し、ゼリー状に固まる性質がある。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は昨年、この研究を助成事業に採択した。金子准教授たちは大手電機メーカーと協力、低コストで再利用できるレアメタル回収剤の実用化を目指している。

また、やけどや傷の治りを早める効果もあるとみられる。アトピー性皮膚炎などのアレルギー治療薬としても期待され、金子准教授のグループは、金沢大学などと共同研究に取り組んでいる。

吸水性が高いのも特性で水を自重の約6000倍、塩水を約3000倍保水できる。能力は化粧用保湿剤に使われているヒアルロン酸の約10倍とされ、北陸先端科学技術大学院大学は熊本市のベンチャー企業「グリーンサイエンス・マテリアル(リンク)」と化粧品の原料を開発中で、同社は「夏ごろには製品化できる。健康食品にも活用したい」という。

サクランについて、東京大学大学院の五十嵐圭日子(きよひこ)助教(酵素工学)は「分子量が大きいので、もっと研究すれば新たな特性が見つかるかもしれない」と期待する。

サクランに代わる物質は未発見で、化学的な人工合成もできない。NEDOの岡島麻衣子研究員は「スイゼンジノリが絶滅すれば、新製品の開発や新産業、雇用の創出につながる地域の財産が失われる」と保護を訴えている。

■レアメタル(希少金属)

埋蔵量が少ないか、量は多くても採取が難しい金属の総称。コバルトやプラチナなど約30種類ある。携帯電話や液晶パネルなどハイテク製品に欠かせず、製品を小型・軽量にしたり、性能を高めたりできる。埋蔵地域はアフリカや中国、ロシアなどに偏在し、日本は輸入に依存。近年は中国の需要増で価格が高騰し、数年前に比べ5倍以上になった金属もある。

■九州だけの国家的財産

スイゼンジノリに詳しい椛田聖孝・東海大学農学部教授(生物資源科学)の話 スイゼンジノリは地球上で九州にしか生息しない貴重な生物で国家的財産。環境の変化に非常に敏感で、熊本ではほぼ絶滅してしまった。
このままダム建設計画が進めば水量減少や水質悪化で死滅する恐れがある。佐田川と黄金川のつながりが明確になった以上、国や県が責任を持って保護に取り組むべきだ。
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