原始人類の婚姻様式と男女和合充足
22832 縄張り圧力ではなく期待・応望圧力
 
岡本誠 ( 47 兵庫 経営管理 ) 02/02/02 AM00 【印刷用へ
 この間縄文の婚姻制を解明する中で、改めて考えさせられたことがあります。それは生まれた集団に属す母系集団であったことです。人類の祖先である真猿が、オス移籍(チンパンジーはメス移籍)であることと比較して、また哺乳類の原点である原モグラが離乳するとオスメスとも追い出すのと比較して、大きな違いがあるからです。完全に孤立していた始原人類はともかく、隣接する他部族と接触するようになっても、移籍は発生していません。

 このことは同類圧力が戦闘的関係でなかったことを示していると思われます。戦闘的関係を婚姻制で解消したということでもなさそうです。何故なら、原モグラも真猿も、元々それまでの生物がもっていた巣離れ本能+哺乳類が増強した性闘争本能と、親和本能との大小関係で移籍するか、残留するかが決まっており、原モグラも真猿も、巣離れ本能+性闘争本能>親和本能で、巣離れ(移籍)していきます。真猿は集団内の性闘争本能を下敷きにして、集団間同類闘争(縄張り闘争)を戦っています。しかし人類はその逆で、圧倒的な外圧状況の中で親和本能(+共認充足回路)を増強して、性闘争本能は封印しています。縄文人も同様だったでしょう。

 婚姻制も母系集団も性闘争本能の封印を前提に成立している以上、他部族に対しても縄張り争い的な関係にはならないのではないでしょうか。考えられるのは外敵に対する闘争本能ですが、相手が襲ってこない以上、同類を外敵とみなすのは無理があります。遭遇当初は外敵?との緊張感や警戒心が働いた可能性はありますが、お互い同類であり外敵ではないとの相互理解は成立したでしょう。

 従って、同族内も他部族間も人々に働いていたのは、専ら生存圧力や未明課題に対して「何とかして」というお互いの期待・応望圧力(という形での同類圧力)だったと考えられます。そして縄張り闘争圧力を持ち込んだのは、性闘争本能が上回った婚姻制をもった部族(アイヌ人や弥生人)だったと考えられます。
 
  List
  この記事は 22798 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_22832
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
日本婚姻史1〜その1:縄文の婚姻性の根底部にあるもの〜期待応合 「共同体社会と人類婚姻史」 10/02/10 AM01
23462 性闘争本能を封鎖していても外圧低下⇒性欠乏肥大で統合強化は必要 平野 02/02/08 PM11
23249 Re:縄張り圧力ではなく期待・応望圧力 毛針田万作 02/02/07 PM00

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
『生命と場所』より…生命観
遺伝子の共同体
「利己的な遺伝子」を切開する 1
「利己的な遺伝子」を切開する 2
現状の「科学的事実」と言われているものの怪しさ
現在の生物学には何が欠けているのか
怪しげな「検証」と、危なげな「定説」
事実の体系とは永遠に進化しつづけるもの
一面的な実験データやツールとしての定説に囚われていては事実を見誤る
事実追求のスタンス
専門家集団と事実
科学と社会
「科学的事実」というドグマ
近代科学と知の体系、再考
近代科学について
実証主義を超えて2
専門家集団の自己完結性にひきつけて2・・「丸山ワクチン問題」
原爆をつくった星少年たち 2・・「科学者独自の倫理」
科学者集団の特徴A
数量化できない自然
仏教の対象認識 【受想行織】
詭弁を説明しようとするから難解になってゆく
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(2) 学習観念が役に立たないのはなぜか?
狂気の近代科学技術
原発:近代科学原理主義者たちの産物
なんで、こんなことになってしまったのか?⇒科学者たちの信じられないアホさ加減
素人が創る科学の世界〜プロローグ『科学的認識はすべて仮説、その神格化が創造の壁』
『科学はどこで道を誤ったのか?』(1)プロローグ〜「科学技術は万能」という幻想を打ち砕いた福島原発災害〜
『科学はどこで道を誤ったのか?』(2)古代オリエントの時代〜全てが共認対象として一体であった精霊信仰から精神を上位とし物質を下位とする二元論へ
『科学はどこで道を誤ったのか?』(5)ルネサンス(14〜16c)〜自然魔術による自然支配観念の萌芽と、「科学」「技術」統合への流れ
『科学はどこで道を誤ったのか?』(7)近代の前夜〜「科学技術による自然の征服」という思想の登場〜
『科学はどこで道を誤ったのか?』(9)近代U〜国家体制に組み込まれ、専門化体制の中で無能化した学者〜
『科学はどこで道を誤ったのか?』(10)〜“科学技術の申し子”が起こした惨劇
『科学はどこで道を誤ったのか?』(11)〜“観念の絶対視”が近代科学技術の根本問題〜
科学はどこで道を誤ったのか?』(13)中世後期〜キリスト教の権威付けのための大学の創設により、神の手先の「神官」から「学者」が登場する〜
楢崎皐月氏のカタカムナ説(1) 宇宙から素粒子に至るまで、万象は共通構造(相似象)を示す

『るいネット』は、48年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp