共同体社会の実現
227333 住民自治の新たな動き〜予算執行権を持つ名古屋市の「地域委員会」2
 
SE_Hacker ( 40+ ) 10/02/28 AM00 【印刷用へ
227331のつづき。
Diamond Online「楽しみにしてちょうよ! 河村“どえりゃー”庶民革命の申し子 無報酬議員が職業議員の特権を奪う日」リンクより転載。
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 もっとも、8地域の事前登録率は平均で10.6%。全く新しい取り組みながら議会の反対で正式決定が遅れ、周知の期間が明らかに不足したからだ。

 名古屋市はもともと、都市部の中では住民活動の盛んな地域といえる。全国の自治体に存在する町内会や自治会に加え、昭和40年代以降、小学校区(236)ごとに区政協力委員や民生委員、消防団などの各種地域団体からなる「学区連絡協議会」(学区連)が組織され、住民自治が進められていた。

 しかし、時代の変化とともに住民自治を取り巻く環境も大きく変わった。町内会への未加入世帯の増加や住民二―ズの多様化、その一方で、NPOの活動など新たな動きも高まっている。地域委員会は、地域のこうした多様な力を結集し、地域課題の解決に取り組もうというものだ。市のまちづくり予算(初年度の今回は人口規模により500万円、1000万円、1500万円の三種)を地域に移譲する「地域内分権」の実行である。これまで行政にお願いする立場にすぎなかった住民が、決定権を持つことになる。つまり、住民への分権だ。

 議会の強い抵抗にあいながらも地域委員会創設を譲らなかった河村市長が特に強く主張したのが、公選による委員の選出だ。理由は二点あった。ひとつは、委員選出の公平・公正性を担保するためだ。血税の使い道を決める役割を担うので、公明正大な公選にこだわったのだ。もうひとつは、委員を広く公募することで住民の参加意欲を盛り上げ、地域活動に参加する人の幅を広げるためだ。新しい担い手の登場を期待してのことだ。2期までとしたのも、委員の固定化を避けるためと推測される。その一方で推薦委員は学区連からの推薦とした。

 実際、公募委員選挙に学生やNPOメンバーや会社員など、学区連役員以外の新しい人たちが名乗りを上げた。

 初年度は8つのモデル地域での限定実施となったが、河村市長は「民主主義をつくる巨大な一歩」と、胸を張る。そして、試行錯誤を重ねて地域委員会を各地域に広げていく方針を明らかにしている。

 無報酬の地域議員が多数誕生し、地域のために奮闘する姿が定着すればするほど、問われるのは75人いる市議会議員の存在だ。報酬が年間1633万円、さらに年間600万円の政務調査費付き。そのうえ費用弁償という名の日当が、1万円。議会の在り方がこれまで通りでよいと思う市民はいなくなるのではないか。河村市長は定数や報酬の半減(817万円)、会派拘束の見直し、政務調査費の見直しといった議会改革案を2月議会に追加提案するはずだ。

 これに戦々恐々なのが、議員の面々だ。特権に浸っていた彼らも大慌てで改革案を模索しているが、議員の固定化や貴族化に強く異議を申し立てている河村市長やその支持者たちとの隔たりは大きく、全面対決の局面が刻々と迫っている。河村市長を支援する「河村サポーターズ」(代表は柳川喜郎・元御嵩町長)はすでに市議候補を公募し、論文などの書類を提出した58人への面接を予定している。いずれも政治経験のない普通の市民たちで、そのうち3分の1が20〜30才代の若い人たちだ。

 また、「河村サポーターズ」は議会改革の実行を迫るため、3月上旬にも住民投票条例制定の直接請求の署名活動をスタートさせる構えを見せている。議会改革の攻防は今後、議場内に留まらず、市全域へと広がっていくことは必至である。名古屋の「庶民革命」の行方にますます目が離せない。
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転載以上
 
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