学者とマスコミが人類を破滅に導く
226099 NHK大河ドラマが明治維新の歴史を作り変えている?(1)
 
原賀隆一 HP ( 59 熊本市 デザイン自営 ) 10/02/08 PM07 【印刷用へ
NHK大河ドラマ、特に明治維新関連が、何か『正史』になるのが怖いです。

この、るいネットではもう誰かが投稿されたかもしれませんが、今度の『竜馬伝』はあまりにもひどい? のでつい投稿しました。

『昭和史からの警告―戦争への道を阻め』(船井 幸雄、副島 隆彦 著)より抜粋しながら私論を加えて書きました。。

日銀はロスチャイルドが作った。
現在の世界は金融を中心として動いているのは間違いない。いわゆる「グローバライゼション」の進展によってもっとも利益を享受したのは金融機関であり、それにより巨額の売り上げを計上していることは新聞や雑誌で報道されている通りである。

ひとくちに金融機関といっても今やさまざまな形態のものがあるが、中心となるのはやはり「銀行」であろう。そのなかでも「銀行の銀行」である中央銀行こそが、金融における中心的な役割を果たしている。さらにいえば、世界にまたがる中央銀行家のネットワークこそが、世界の金融の流れを決定しているのである。
中央銀行の嚆矢はイギリスのイングランド銀行であり、17世紀末に設立されている。
君主制に代表される旧制度が次第に崩壊して「近代」国家体制が確立する過程において、勢力を得たのが他ならぬ金融機関である。その代表的なものとして国際金融財閥ロスチャイルド家がある。

嘉永六年に米海軍提督ペリーが来航、その数年後に日本は開港した。開港とは外国と貿易することであり、当然外国商人が進出すると同時に金融機関である銀行も日本で商売を始めることになる。
日本開国の緒を開いたアメリカはその後自国で内戦(南北戦争)が勃発して日本での経営に手が回らなくなり、代わってイギリスの銀行が幕末から明治維新にかけて主に活躍するようになる。

イギリス系銀行のもとには、ジャーディン・マセソン商会およびその下部組織であるグラバー商会などの貿易商社があり、のちに維新政府の中心となる薩摩藩や長州藩に最新式武器の売買の便宜をはかった。幕府以外の藩による外国との貿易は当時もちろん禁制である。それだけにとどまらず、イギリスは見込みのありそうな若者をひそかに留学生として自国に送り出し、親イギリス派となるように教育した。帰国後に留学生たちは藩内で権力を持ち始め、藩全体が親イギリス派となった。

日本が初めて自ら銀行を設立するのは、1872年であり、「国立銀行条例」によって設立された国立銀行である。銀行設立にあたっては、1870年に当時大蔵少輔(次官)であった伊藤博文がアメリカの首都ワシントンへ銀行制度を視察した結果が反映されている。
日本の「国立銀行条例」は、アメリカで1864年に財務長官サーモン・チェースによって制定されたナショナル・バンキング条令がもとになっている。

「国立銀行」を文字通りそのまま受け取れば、まるで国が設立した銀行のようであるが、そうではない。「国立銀行」とは、政府から許可を受けた民間の商業銀行のことである。「国立銀行」とは「国法銀行」のことなのであり、あくまでも民間の銀行なのである。
この国法銀行は独自の紙幣を発行する特別の許可を受けている。つまり、それぞれの銀行が貨幣発行権を持っていた。政府から公債を購入し、それに相当する銀行券を受け取る仕組みである。明治初期には多数の銀行がそれぞれ紙幣を発行していた。

貨幣の発行を独占する中央銀行制度はアメリカにおいては建国時から検討され、期間限定で実施されたこともあるが、第三代大統領トーマス・ジェファーソンおよび第七代大統領アンドリュー・ジャクソンによりそれぞれ却下されている。貨幣発行をひとつの機関が独占することによる弊害を、アメリカの健全なデモクラシーは許さなかったのである。
連邦準備銀行が設立されるまではアメリカには中央銀行は存在しなかった。中央銀行がなくとも世界最大の経済大国になることができることをアメリカの事例は示している。

第一次大戦までのアメリカの代表的な国法銀行にファースト・ナショナル・バンクとナショナル・シティ・バンクがある。
ファースト・ナショナル・バンクは個人銀行であるモルガン銀行と関係が深く、1890年代には有力国法銀行であるチェース・ナショナル・バンクを支配下に置いている。
一方ナショナル・シティ・バンクは個人銀行であるクーン・ローブ商会との関係が深く、90年代に“石油王”ジョン・D・ロックフェラーT世の弟ウィリアム・ロックフェラーが経営に参加してロックフェラーの影響が強まることになる。

この二大銀行系列が次第に資本的・人的な結合を強化して一体となり、1913年に至って連邦準備法によって設けられた中央銀行制度の設立をみるのである。

ちなみにナショナル・シティ・バンクがファースト・ナショナル・バンクを1955年に吸収し、シティ・グループを形成するのである。
一方で、チェース・ナショナル・バンクは1955年マンハッタン銀行と合併してチェース・マンハッタン銀行となり、2000年にJPモルガン銀行と合併してJPモルガン・チェースとなった。
アメリカの国法銀行はもともと中央銀行制度に反対して出来た制度である。ゆえに日本に輸入された国立銀行制度は「反・中央銀行」政策なのである。

この制度を導入するにあたって、イングランド銀行を範とする中央銀行制度を提唱する当時の大蔵少輔吉田清成は、伊藤博文と銀行制度をめぐって論争している。

このときは伊藤が勝って上述のアメリカ型国立銀行の設立となった。
明治4年に有名な「岩倉使節団」が派遣され、維新政府の要職、岩倉具視、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文を始めとする48名が北米、次いで欧州へ派遣された。

使節団の派遣中に留守政府を預かったのは西郷隆盛を始めとして大隈重信、板垣退助、江藤新平、後藤象二郎、副島種臣らである。とくに、大隈のもとで井上馨、渋沢栄一、陸奥宗光、松方正義らが中心となって明治初期の財政改革を行なうことになる。彼らによって明治5年に「国立銀行条令」が定められ、日本初の銀行である「第一銀行」も設立された。

大隈の指導のもと、明治5年に設立された東京第一国立銀行は、アメリカのファースト・ナショナル・バンクを真似たものである。
第一国立銀行は当時両替商であった三井組および小野組を参画させ、渋沢栄一がまとめて設立した。渋沢は退官して同行取締役会の総監役となり、のちに頭取に就任する。
国立銀行は三年間のうちに第百五十三銀行まで設立され、許可が停止された。

(2)へ続く
 
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