私権原理から共認原理への大転換
22506 この時代を面白いと思う
 
石野潤 HP ( 47 大阪 教務開発 ) 02/01/30 PM03 【印刷用へ
70年前後、「激動の時代を生きることが面白い」という感覚が、我々の世代にはあったように思う。貧困の消滅は、(当時そのような認識はなかったが、)何か新しい可能性を直感させたのかもしれない。しかし、「既存の体制が崩壊することで、新しい何かが生まれる。」という「激動」を歓迎したのは、やはり、現実否定の旧観念パラダイムである。

現実を崩壊させる弁証法的過程を想定することによってしか、掴めない可能性とは幻想でしかない。否定すべき現実の劇的な崩壊を夢想しただけの面白さでしかなかったし、事実として、当時の社会運動は何も生み出せなかったのである。

これに対して、実現派は、物的生産から意識生産へという現実を直視した。貧困の消滅が生み出した、新しい生産対象とそれに即した新しい生産関係を生み出してゆくことになる。ほとんどの企業が利潤追求の上での可能性しか掴めなかったし、既成観念に蓋をされて新しい企業や集団を形成できたのものは稀でしかなかったが。

しかし、
>70年、貧困の消滅によって、下部意識が大転換してゆく。私権時代を貫く(=現実否定→倒錯思考のパラダイムを貫く)自我私権意識が急速に衰弱し、代って全意識の充足基調⇒本源収束が強まっていった(それが顕在化してきた=見え易くなったのは、’95年くらいからである)。(21090四方勢至)

95年以降、新しい可能性に蓋をしてきた既成観念が全く使い物にならないことが顕在化してきた。思想家こそが自らの思想ゆえに不全を生じさせ、社会派こそが古い社会意識ゆえに観念不全に陥っているのが現代である。

逆に、既成観念を捨象した実現派は充足基調⇒本源収束が生み出す現実の中に、豊かな可能性を発掘しているはずである。だから、現代は、実現可能性が拡大した「面白い時代」のはずである。それは、構造認識ではないけれど、ほぼ正しい状況認識ではないだろうか。

既成観念が生み出す不全に焦点をあてた関係づくりに実りはないだろう。焦点は実現可能性とその壁にこそある。現代を「重苦しい時代」と考えるのか、「面白い時代」と捉えるか、実現派との関係構築や相手を見極める一つの手がかりは、そんな時代認識にあるのかもしれない。
 
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