古代市場と近代市場
224174 性市場が都市全域に拡大したのは何故か?⇒近世欧州市場の特殊性
 
匿名希望 10/01/13 PM07 【印刷用へ
●では、近世欧州において、性市場が都市全域に拡大したのはなぜか?

200年に亙る十字軍遠征(掠奪)だけでも、持続的な市場拡大が実現されますが、近世欧州の特殊性は、その間に自我私権への可能性収束が確立され、自我や性愛を正当化する芸術や思想が確立されたことにあります。その代表がルネッサンスです。

但し、ルネッサンスの中心都市ベネチアは、十字軍直前には既に大きな力(買収力)を形成し、その力で以って教皇に十字軍遠征を発令させています。 掠奪(十字軍遠征)以前に、それだけの力を商業都市ベネチアが持ち得たのは、何故か?

『日本を守るのに右も左もない』「12/29なんでや劇場レポートA〜近代市場は近世欧州社会の特殊事情の中から生まれた〜」リンクに、近世欧州市場の特殊構造が端的にまとめられています。
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近世欧州の特殊性をまとめると、
1.皆殺し→全て敵⇒架空観念に収束するが、正邪の羅針盤を喪失しているので『騙せば官軍』の世界に。

2.この力の原理に立脚する「騙せば勝ち」の構造を見抜き、それを布教戦略として成功したのがキリスト教。

3.欧州では中世〜近世、教会が国家・国王をも上回る共認権力(→財力)を確立(アジアには無い構造)。

4.金貸しにとって絶対権力たる教会(法王etc.)は絶好の買収対象となり、教会の後ろ盾を得てベネチア・スイスetc.商業国家の独立、あるいは対イスラム十字軍遠征etc.次々と金貸しの思惑通りに事が進んでいく。

5.200年以上に亘る十字軍遠征により、富の大半を領有する貴族や騎士の大半が交易に関わり、商人(投機)貴族化した。その商業(私益収束)の拠点として、ベネチアetc.商業国家で金貸しに都合の良い法制・芸術・思想が生み出された。

<持続的な市場拡大の構造>
200年以上に亘る十字軍遠征=持続的な市場拡大
 ↓          
自我私権の拡大へと可能性収束=自我私権収束のパラダイム確立と市場に都合の良い芸術・思想・法制の創出
 ↓           
都市全域に(規範の解体→)性市場が拡大してゆくにつれて、第2弾の持続的な市場拡大
 ↓          
その後アメリカ・アジアetc.巨大な掠奪対象が「発見」されたことにより、第3弾の持続的な市場拡大

★この持続的な市場拡大による自我私権収束のパラダイムの確立こそ、市場の力>国家の力に転換させた力の正体である。
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つまり、自我私権収束という意識潮流こそが、市場を拡大させ、市場の力が国家の力を上回った力の正体であり、源泉であるということです。
 
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