私たちは、みんなが知っている限りの生物史学的な事実や、誰もが認められる分子生物学的な事実に立脚して、それらを整合させようとしています。従って、いわゆる専門家の合唱する「定説」や、学者の書物にかかれている主張が事実ならば事実として認めて、それら諸事実に立脚して整合性のある論理を組み立てていきます。
しかし、「これは定説である」とか、「これは事実である」と思わせぶりに言うだけで、定説の中身なり事実の中身を展開しようとしないケースがしばしば見受けられます。本来それが本当に事実なのかどうかは、説の中身の提示はもちろんのこと、その実験なり数値計算なりの仮定条件が正しいかどうかに関わってきます。ですから、「これは事実である」「証明されています」としか言わない人たちには、事実となる仮定条件を明示してほしいと思います。特に、実験なり検証なりの前提条件の提示が不可欠だと思います。あくまでもこういった事実に立脚して事実の認識体系を組み立てたい、と私は考えています。
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