2194「もともと、生物には親子関係など無かった」
>生物にはもともと親子関係など存在しなかったのです。例えば単細胞生物は、どんどん分裂して新個体が環境の中へと拡散してゆくだけです。・・・・・(中略)・・・・・・
生命体が複雑化≒高度化してゆくにつれて、保育の必要が高まってゆき、親に保育本能がセットされてゆきます。この保育本能が親子をつなぎ留める訳ですが、この本能は保育必要期のみ作動する時限本能であり、保育本能が作動しなくなれば、新個体がさっさと新世界へ出てゆくという基本形は変わりません。・・・・・(中略)・・・・・・
その後哺乳類は胎内保育機能を源流とする親和本能を発達させてゆきます。そうなると、親和本能によって子がそのまま居残ることになり、それでは多様化という適応原理が損われるので、巣離れor親離れ本能がセットされたと考えられます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜<以上引用>〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
人間の親子関係は,時限本能です。
さらに、ここで言う親子関係は、母子関係で父親の必然性はありません。
3歳時以降の子供に必要なのは、男達が作る社会集団です。其の社会集団に庇護してもらいながら、集団の課題に答えたいという役割を感じることで活力が出てくるのです。
現代の家族でペットのように可愛がる子育て文化は、生物学上からすると非常に歪んだ子育てです。
父や母の個人的な喜びに応えるようにして育った子供は、集団課題に収束することが出来なくとなり(→活力衰退)、自閉症やフリーターに成ってしまいます。
幼児期は母親が必要ですが、それ以降に必要なのは親(≒閉鎖的な家庭)でなく社会集団です。村落共同体の大人たち全員が村の子の親であったような、生産と消費を包括しており社会課題が共有できて、村全体の期待が子供たちも感じられる集団が、子育て空間には必要だと思います。 |
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