市場は環境を守れない、社会を統合できない
222911 『グリーンテック分野は21世紀最大のビジネスチャンス』と息巻くアメリカの実情
 
リンゴヨーグルト ( 20代 男 ) 09/12/29 AM11 【印刷用へ
オバマ政権は遅くとも2010年春の後半までに温暖化防止対策法案を成立させようとしています。
アメリカを取巻く特権階級の暴走を紹介します。

Blog:マイケル・カネロスの「海外グリーンテック事情」
『グリーンテック関連の景気刺激策で、米政府の資金ばらまきがはじまる』
リンク
[著者:Jeff St. John(Greentech Media)/翻訳:坂和敏/原文公開:5月4日(米国時間)]
<引用スタート>
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米連邦政府は景気対策の一環として、約900億ドル(9兆円)の予算をエネルギー関連分野に注ぎ込む予定だが、これが関連プロジェクトへの申請プロセスをうまく乗り切った企業各社に多くの機会を提供することになるだろう。
<中略>

DOEの計画が予定通り進むとすると、今後4ヶ月の間に、週あたり約12億ドルの助成金がばらまかれる計算になる。これらの資金はいずれも、多くの雇用を生みだし、かつ米国の納税者に投資利益をもたらすプロジェクトに割り当てられると同時に、それが「国家のエネルギーと環境に関する未来を手に入れるための頭金」の役割を果たすことになる。

そう言うのは、エネルギー省長官スティーブン・チュー(Stephen Chu)の特別補佐官を務めるマット・ロジャーズ(Matt Rogers)。チュー長官はエネルギー関連の景気刺激策に関する助成金申請を精査する立場にある。

「われわれは、時間の経過というテストに耐える設計(アーキテクチャー)を手にするよう確実を期していく」と、ロジャーズは月曜日(米国時間5月4日)にサンフランシスコで開かれたカリフォルニア・クリーン・エネルギー・ファンド(California Clean Energy Fund)主催の景気刺激策に関するワークショップで、講演者に対して語った。

米国再生・再投資法(American Recovery and Reinvestment Act:ARRA)によって割り当てが決まった総額7870億ドルの予算のなかには、エネルギー関連の予算約900億ドルが含まれているが、その内訳は景気刺激策(340億ドル)、債務保証(440億ドル)、政府による直接的な購買(120億ドル程度)となっており、政府による購買の対象には電気自動車等も含まれる。債務保証は、他の貸主から調達した資金の5倍までの金額を受けられ、また補助金の場合は同じく2倍までとなっている。

DOEではすでに、薄膜ソーラーパネル・メーカーのソリンドラ(Solyndra)に対する債務保証を決めている。同社では工場建設用に総額5億3500万ドルの資金を調達しようとしている。

そのほか、連邦エネルギー研究(1億ドル)、風力(9300万ドル)、エネルギー関連の先端研究プログラム創出(4億ドル)などの使途がこれまでに決まっている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
<引用終わり>


さらに以下の記事に続きます。


Blog:マイケル・カネロスの「海外グリーンテック事情」
『「グリーンテック分野は21世紀最大のビジネスチャンス」--伝説のVCが講演』
リンク
[著者:Eric Wesoff(Greentech Media)/抄訳:坂和敏/原文公開:11月19日(米国時間)]

<引用スタート>
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米の有力ブログ"VentureBeat"が初めて開催する"GreenBeat 2009"(関連リンク)が米国時間18日にカリフォルニア州サンマテオで始まったが、このイベントの初日にゲストスピーカーとして登場したジョン・ドゥーア(John Doerr)によると、同氏がパートナーを務めるベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンス(Kleiner Perkins Caufield & Byers:KPCB)では、これまでに10億ドルの資金をグリーンテック分野の企業に投資してきているという。

マット・マーシャル(Matt Marshall:VentureBeatの運営責任者)に「アマゾン、ネットスケープ、グーグルの立ち上げに関わった、Web 1.0時代の最もよく知られた投資家」と紹介されたドゥーアは、「グリーンテック分野は21世紀最大のビジネスチャンスになる可能性がある」と述べ、<中略> さらに同氏は次のような興味深い発言をしていた。


○「インターネット関連ビジネスの市場規模は約1兆ドル。それに対して、エネルギー関連ビジネスの市場規模は約6兆ドル」

○「スーパーグリッド(超伝導技術を使った伝送効率の高い送電線網)は、われわれが生きているうちに建設できる最後のすごいネットワークになるだろう」

○「グーグルは株式公開するまでに約2500万ドルを要したが、それに対しKPCBが支援する燃料電池関連のベンチャー、ブルーム・エナジー(Bloom Energy)にはすでに3億5000万ドルの資金が注ぎ込まれている」とドゥーアは述べ、さらに「グリーンテック関連のすごい企業を育て上げるには、ネット分野と比較にならないほど多くの資金が必要とされる」と付け加えた。また、ブルーム・エナジーについて同氏は「すでにかなりの額の売上や受注があるが、それでもここまで持ってくるのに、ネット関連ベンチャーの場合と比べて約10倍の資金を必要とした。また、われわれがブルーム・エナジーを支援し始めてから7年が経っているが、見事株式公開をはたすまでさらに2年ほどかかるとみている」とした。

○「投資家のみなさんへのアドバイス。連邦政府の追加インセンティブは当てにしないこと」

○「とりわけグリーンテック分野への投資は、悩ましいほど不足している」

○「自分の利害にプラスになるような主張はするな、というのが政策について私が学んだこと。そうではなく、より大きな事柄に関すること、雇用の創出や国の産業競争力に関する議論をすることだ。そうすれば、少なくとも何人かの人が考えを改めるだろう」

○「いまロビイストでエネルギー関連の事柄に関わっていないものはいない」

○「もし市場が崩壊することを予め知っていたら、グリーンテック分野には投資していなかったかもしれない」

二酸化炭素排出問題については、同氏は二酸化炭素に値段をつける必要性を強調。「二酸化炭素排出に値段をつける(=排出コストを定める)こと、それに尽きる。それをすれば、投資家に対して『低炭素エネルギー関連のビジネスに資金を投入すべき』というシグナルを送ることになるだろう」
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<引用終わり>

市場の完全崩壊を遅らせるための代替物としか、環境問題を捉えていない印象を受ける発言ですね。オバマ政権は遅くとも2010年春の後半までに温暖化防止対策法案を成立させようとしています。
このままアメリカを追随する形で、環境を守る・地球・自然を守るという意識が、日本市場でもまず投資(市場拡大)という形で現れてくるのだけは、避けてゆきたいです。
 
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