国家の支配構造と私権原理
221244 江戸大名は領地を「天」から預かっていた。土地所有意識が西欧とは大きく異なっていた
 
庄恵三 ( 60代 神奈川 営業 ) 09/12/05 AM00 【印刷用へ
>日本では支配者階級のなかに多数を抱え込んでいると、トップクラスといえども豪勢な生活はできません。ハリスをはじめ、幕末に来日した欧米人は口をそろえて、日本の支配階級のつつましさを指摘しています。<21959

明治維新後の廃藩置県は奇跡的にスムーズに実行されました。
まだ誕生して間もない決して強大とはいえない明治政府が、強権的に国主としての大名の地位を奪うわけですから、猛烈な反対の狼煙が上がってもおかしくない事態です。
政府は予想される反乱の目を摘むため、全国の大名に対して東京に移住することを命じ、その代わり大名には自藩の借金を棒引きし、生涯不自由のない年金を支給し、かつ一律に華族の称号を与えることを保証した。

結果はあっけないくらいに各大名はその政府の方針に従い、大した反乱はおきなかった。江戸末期、どの大名も国の財政は破綻をきたし、借金だらけだったという事情もあったようです。
しかしより根本的には、徳川幕藩体制の土地所有意識にその理由がありそうです。
幕藩体制下では各大名は自分の領地の所有権(現代でいう)を持っているわけではなく、領地の徴税権を徳川家という大名の総領から保証されれている関係であり、徳川家自身も例えば江戸城や天領を所有していたという訳ではなかった。領地はいわば「天」から預かっているという意識だったようです。
天領では他の大名の領地に較べると租税率も低かったようで、領民は比較的裕福であったと言われている(以上司馬遼太郎の「この国のかたち」より)

鎌倉武士の勃興期に「一所懸命」と言われたように、土地の領有に命を掛けた分武士階級ですが、ヨーロッパの王族や貴族の土地所有意識とは根本的に異なっていたようです。
これも日本人の共同意識や本源意識と関係が有りそうです

ある人が言ってました。「まあるい地べたに線を引いて、個人が独り占めするなんてそもそもおかしいやんけ」
日本人の土地所有意識の歴史的変遷を調べるのも面白そうです
 
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