心の本体=共認機能の形成過程
218115 共感機能(脳回路)は、どのように形成されたのか?
 
ECHO ( 40代 ) 09/10/25 PM09 【印刷用へ
原猿弱オスたちが本能混濁という逆境で獲得した共感機能が、現代人類の充足(共感充足)の源となっていることが分かります。

では、この共感機能(回路)は、脳回路としてどのようにして形成されたのか?とても気になるところです。

共感回路の形成過程について解説されたブログ記事がありますので紹介します。「共感回路はどうやってできた??」(生物史から、自然の摂理を読み解く)リンク より、以下引用します。
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まず基礎として、私達の脳の構造と役割について調べてみました。
私達霊長類は、脳幹、小脳、中脳、視床、大脳辺縁系等の古い脳の上に、大脳新皮質を作っています。大脳新皮質の大きさを調べてみると、モグラ等の食中目→原猿→真猿と進化する中で体重比に比較してだんだんと大きくなって進化してきました。

またこの大脳新皮質の下には、感情の脳と呼ばれる大脳辺縁系があります。この大脳辺縁系は「新皮質」(言語・思考の脳)とは異なる構造をし、異なる細胞組織、異なる生化学的特徴を持っているようです。そして、大脳辺縁系はしばしば、新皮質とは無関係に働くことが可能です。無関係に動くとは、視覚情報が新皮質をスルーして大脳辺縁系に直接伝わる回路です。例えば私の場合、ヘビの写真を見て、とっさに恐怖を感じ飛び上がった・・・・ 

そして大脳辺縁系は、心理的充足感と身体生理の大部分(心臓の働き、血圧、ホルモン、消化系、免疫系まで)をコントロールしています。よく、恐怖等で、心臓が早くなったり、体のバランスを崩したりしますよね

   〜中略〜

●初期原猿の脳

基本的に哺乳類や初期原猿段階では、視覚等の感覚機能から入ってきた情報を、感情の記憶回路である大脳辺縁系の扁桃体に送っています。扁桃体では、それまでに記憶された恐怖や怯えや充足を記憶しています。

上図(リンク)の女性は、子供の頃イヌに追いかけられたとか、噛みつかれたとか、視覚情報が恐怖の記憶回路に直接繋がって、怖いと感じています。

共感回路を獲得する前の弱雄もこれと非常に近い状態だったと思われます。
同類のボスザルへの恐怖と怯えが同じように視床下部から扁桃体へ伝わり、弱雄は縄張り周辺で脅えるだけの存在だったのでしょう。
同じようにボスザルの周辺で脅えている弱雄同士も、もともとは性闘争本能を強化した哺乳類であり、お互いに敵同士です。扁桃体に記憶されている同類への恐怖感により、初めは警戒心いっぱいだったのではないでしょうか。

この状態を整理すると、
「視覚情報(ボスザル、隣の弱雄)→大脳辺縁系(恐怖回路へ接続)」
視覚等の感覚器官から入ってきた情報が、直接大脳辺縁系の記憶回路に直接伝わり、脅えたり逃げたり等の行動を起こします。

●原猿から真猿へ(共感回路の獲得へ)

上図(リンク)の女性は、視覚情報から入ってきた情報を直接大脳辺縁系に接続するのではなく、認知回路を介して視覚情報を再統合して、その結果を大脳辺縁系に送っているため、恐怖回路ではなく安心の回路が作動して落ち着いています。

この状態は、原猿が共感回路を獲得する時と同じだと考えられます。
弱雄の場合、恐怖の状況が続くと、いつ襲ってくるか分からない敵=首雄の攻撃への怯えと、恒常的に強力な危機逃避回路が作動し、まず適応欠乏が生起します。
この適応欠乏が生起すると、もともと哺乳類が強化してきた性闘争が抑止されます。

そして、同じように脅えている隣の弱雄の表情を見て、それまでの扁桃体の恐怖回路に繋がるルートを組み直したのではないでしょうか。この組み直しを行ったのが、大脳新皮質の認知回路だと思います。

視覚情報(隣の弱雄)→認知回路(新皮質)→大脳辺縁系
               (相手の表情から) (追従回路、親和回路等)

この認知回路へのルートの組み直しと認知回路と大脳辺縁系への接続の強化により共感回路ができあがり、原猿後期で大脳新皮質の拡大へと大きく脳が変わったのだと思われます。

またこの頃、モグラ以来強化してきた性闘争本能が抑止されたことにより、追従本能が解除され親和回路が強化してきたと考えられます。そして追従回路と親和回路を相乗収束させた依存本能への収束し、敗者達が身を寄せ合う共感回路の基礎が出来上がったのだと考えられます。
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(引用終わり)

逆境の中で弱オスたちが、自らの脳回路をどのように組み替えていったのか?が分かりやすく解説されています。

●初期原猿の脳
「視覚情報(ボスザル、隣の弱雄)→大脳辺縁系(恐怖回路へ接続)」
            ‖
            ∨  
●原猿から真猿へ(共感回路の獲得へ)
「視覚情報(隣の弱雄)→認知回路(新皮質)→大脳辺縁系
           (相手の表情から) (追従回路、親和回路等)」

なんと、恐怖や警戒の対象を、「認知回路(新皮質)」を経由して、安心や充足の対象へと転換していった! 共感回路の獲得、この脳回路の飛躍的な進化に驚かされます。
 
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