>従来の国家や市場に要求するだけの「社会」運動とは全く位相を異にしている。旧体制(国家と市場)自身が行き詰まって終った今、国家や市場に要求しても事態を悪化させるだけであり、その様な欺瞞的な社会運動は早晩旧体制と運命を共にすることになるだろう。
かつての労働組合運動、学生運動、最近の環境運動、福祉政策、経済危機対策などの社会運動は、労働者や経済人や家庭人の様々な要求運動による。しかし、現在その運動の結果どうなっているだろうか。
人々は単に国家・市場に要求するだけの存在で、その結果、かつての労働運動や学生運動は豊かさ実現と共に、輝きを失い運動自体ほぼ消滅しかかっている。
最近の福祉政策、環境対策運動も国民の要求に応じると共に国家財政負担は拡大の一途をたどっている。景気低迷や米国の市場拡大要求によって国家による経済投資は無駄なものを大量に作ったり、金融自由化を行ってきた。今では、これ以上人々の要求に応えられない位国家財政は危機的な状況になってしまった。
市場に於いても物的消費は低迷し、市場拡大を実現出来れば未来は明るいと思わせ、ダブ付いた金は幻想価値を膨らませバブル経済を生み出し、経済危機に陥れたのが実態である。この尻ぬぐいも国家に依存するという破廉恥な依存体質はもはや打破しなければ国家自体持たない。
早急に旧来の国家依存体質や要求体質から脱皮して、新たな展望を切り開くゼロからの社会運動が絶対に必要であると痛感する。 |
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