日本人と縄文体質
217132 江上波夫「提言・日本人の多様性と統一性」より2〜騎馬民族が伝えた古墳(クルガン)文化
 
山澤貴志 ( 44 鹿児島 ITコンサル ) 09/10/13 PM07 【印刷用へ
>しかし、それ以後、とりわけ古墳時代になりますと、また別系統の人が入ってきます。とくに四世紀ごろに朝鮮半島南部から、いわゆる騎馬民族が入ってきた。その騎馬民族が、韓民族そのものだったかどうかの点には問題があります。東北ア・シアのツングース系の騎馬民族が朝鮮に入り、南朝鮮で辰王の国を建てたのちに、やがて日本に入って大和朝廷をつくったという可能性が高いことは、私の説いているところです。

>弥生後期、末期ぐらいの時代に属する高塚墳が岡山市付近で見つかりました。ところで高塚墳というのは、どこにでもあるわけではなく、中国でも、股、周にはなくて戦国時代以後に現れ、秦や漢になると非常に大きなものができてきます。シベリアではだいたい前四、五世紀ごろのタガール文化期以後だし、西のほうではスキタイとかトラキアが前七世紀にはすでに高塚墳をつくっている。したがって、その分布は要するに古代騎馬民族の分布と重なる。岡山で見つかった弥生時代の高塚墳は騎馬民族の墳墓だという可能性がある。

>それは非常に不思議なお墓です。石の礫を積んだ積石塚のようで、中央アジアからシベリアあたりのものと同じであり、朝鮮でいえば新羅の古墳がそれです。さらに墳丘のぐるりに大きな自然石をめぐらして、ストーン・サークルをつくっている。外見的にはシベリアにある騎馬民族のクルガンにそっくりです。

>しかも内部構造は木槨墳らしいということです。もし木槨墳だったら、岡山の盾築古墳は大陸のクルガンそのものだともいえるでしょう。

>大陸のクルガンには人物や動物を表した石の彫刻が飾られている場合があるのですが、ここには石の大きな亀が古墳の上に置かれていて、早くから御神体として祭られていたという。

>大陸の騎馬民族の間に普遍的な積石塚、とりわけシベリアのタガール文化系のそれによく似た墳墓が発見されたことは、古墳時代後期、騎馬民族が入ってくるずっと前に、すでに先駆者としての騎馬民族の文化が入ってきていたということになる可能性が高いと思います。

(私のコメント)
岡山の盾築古墳については以下のHP参照。
リンク
古墳は中央アジアのクルガンを起源にもつという単純な事実も、最近では、栗本慎一郎の「北のシルクロード」説以外にあまり目にしなくなりました。江上氏が先鞭をつけた北方アジア古墳(クルガン)文化と日本の古墳文化の類似性研究は重要課題だと思います。
 
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