収束不全:やりたいことが見つからない
205692 「自分らしさ」とは現代人の自分勝手な欲望そのもの
 
ギニュー特戦隊 ( 48♂ ) 09/05/02 PM08 【印刷用へ
>随分前に先住民族の文献で読んだのですが、彼らは「自分らしさ(MYSELF)」と言う観念が理解できないそうです。
(むしろ理解できないと言うよりも、存在しない)

>彼らは、自分が大地の一部であり、(大地と)同一であると考えているため、その大地の上に立つものは全て「同じもの」だと理解しており、
ネイティブであるかどうかや、宗教に関係なくその認識を持っているようです。「大地に立つもの全て」であるので、獣や鳥、花や木々にまでその認識は及びます

>「世界」と「自分」を切り離し、「自分が自分である理由」=自分らしさを追い求めて来た、現代人。しかし、そこには答えなどなく、空しさと孤独感だけが付きまとう。(21460)


 近代思想の中心的な価値観である「個人主義」から来る「個性」「自分らしさ」。

 しかし、縄文体質を色濃く残した現代日本人も、「自分らしさ」追求に対するおかしさに薄々気付いている。

「超バカの壁」(養老孟司 著)に以下のような件があります。
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ナンバーワンよりオンリーワンというような表現は、その部分だけ取り上げれば間違いではありません。人間はみんなそれぞれに個性を持っている、独特な人なのだということはその通りです。しかしどうも好きになれないのです。

それは確信の問題です。そもそも個性というのはあるに決まっている。そこに自信があればいちいち口に出すこともない。わざわざオンリーワンだ何だと声高にいうというのはその確信が弱いからこそだと思えるのです。

他人に認めて欲しい。だからわざわざ主張するのです。それは確信のなさの裏返しでしょう。自己を確立するというけれども、確立するまでもなく自己は初めからあるのです。もしもそれをわざわざ確立したいという人がいるとすれば、確立したいのは実は自己ではなくて、社会的地位なのではないでしょうか。
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 養老孟司氏は「個性」や「自己」というのは、生体としての独立性のようなもので、例えば「あなたの皮膚を私に移植しようとしても簡単にはくっつかない。それはあなたと私は違っていて、それぞれ個性的だからだ」というような事も言っている。

 個性とは元々その程度のもので、敢えて「自分らしさ」を言い続ける裏には、評価されたい、社会的地位を確立したいという自我が見え隠れする。

 もし、個性が「生体としての独立性」以外にあるとしたら、社会的な役割であり、自分の内面から生まれてくるものでもなければ、自己や自己の内面を見つめ直すことで強化できるものでもない。

 逆に集団の中での役割と言う事であれば、現代人よりも自然外圧等の厳しい先住民族や古代人の方が明確だと思われる。

「自分らしさ」とは、自然外圧がなくなり、あらたな同類圧力を捉えられなくなった現代人の自分勝手な欲望そのものではないだろうか。
 
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205707 おまえはおれだ!! (´・∀・`) 09/05/02 PM10

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