市場は環境を守れない、社会を統合できない
204479 市場は国家の寄生虫
 
雪竹恭一 ( 46 大阪 営業 ) 09/04/16 AM08 【印刷用へ
国家は市場がなくても成立し得るが、市場は国家なしには成立し得ず、拡大もできない。

そもそもの国家の起源に立ち返るが、国家は略奪闘争の玉突きによって(それを止揚するために)成立したものであり、市場がなくても略奪による富の蓄積があれば、国家を統合することができる。(富の蓄積をもとに統合機関を造営したり、統合階級を養ったりすることができる。)

他方、市場は国家に蓄積された富を原資として成立したものであり、国家が蓄積された原資をばら撒かなければ(大口消費者として原資を使わなければ)市場は拡大しない。

※市場が拡大する大前提に購買力(有効需要)の増大ということがあるが、その購買力は所得の増加がないと顕在化しない。購買力を持った消費者が増えることによってはじめて市場は拡大してゆく。その所得の増加は、国家(金持ち)が原資をばら撒き、そのおこぼれにあずかる商人や金貸し、工業者等(新たな小金持ち)が増えることによってもたらされる。その出発点は国家に蓄積された富である。(現代でも市場拡大のための景気刺激策の基本が財政支出の増大によるのは、市場拡大の基本構造が上記のような構造にあるからである。)

実は、国家と市場は共依存関係にあるという見方もできる。近代以降はそれがより顕著になってきており、国家は市場拡大に国力増大(軍備増強等)のための税収の増加を依存するようになり、市場は国家に市場拡大の原資の獲得(植民地の拡大等)をより一層依存するようになった。両者は相互に依存し合っており、切っても切れない関係にあるのは確かである。

しかし、両者の成立の原点をよくよく考察してみると、先ず略奪によって国家に蓄積された原資(栄養分)があり、それがあってはじめて市場が成り立っている(栄養分によって成長できる)という関係にあることに気づく。さらに言えば、市場はそれ自体で統合力を持たず、市場の統合(秩序維持やそのためのルール作り)は国家に依存せざるを得ない。それが市場が国家の寄生虫と言われる所以である。
 
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