政治データ
204250 参議院議員通常選挙の全国区制では1968年からトップは著名人
 
山嵜亙 09/04/13 AM01 【印刷用へ
1947年から1980年まで参議院議員通常選挙では、全国区制が用いられていました。

一票の格差がないものの、多くの票を取ったとしても議員になれない、各地を回らないとならないため選挙費用がかかるとのこと、単記非移譲式投票などの理由で1980年に廃止された。

この制度で注目されるのは1960年以降に行われた選挙でトップ当選した候補者が皆、全国区に知られた著名人という点。

【参照】Wikipedia(リンク
ザ・選挙(リンクより

全国区で行われた選挙での得票数の上位5名をあげてみました。
( )内は当選以前の所属・役職

1947年 全国区
1 星一     487612票(星製薬の設立者、星薬科大学の創立者)
2 柳川宗左ェ門 480927票(全国農業会長)
3 早川慎一   435679票(日本通運社長)
4 松本治一郎  415494票(全国水平社中央委員会議長)
5 高橋龍太郎  370934票(大日本ビール社長、貴族院議員 )

→ほとんど大企業の社長であったり組織のトップ

1950年
1 山川良一   610611票(三井鉱山社長)
2 高木正夫   610025票(輸入自動車協会長)
3 加藤正人   589120票(大和紡績社長)
4 杉山昌作   458246票(団体役員)
5 岩沢忠恭   419890票(日本大学教授、建設省建設事務次官)

→1947年とあまり変わらず

1953年
1 宇垣一成   513863票(元陸軍大臣)
2 加賀山之雄  494543票(日本国有鉄道総裁)
3 横川信夫   439469票(吉田派自由党)
4 鹿島守之助  432650票(鹿島建設社長)
5 上林忠次   412327票(社団法人専売文化事業協会顧問)

→1947年、1950年とあまり変わらず

1956年
1 加藤シヅエ  750232票(日本産児調節婦人連盟会長 日本社会党)
2 加藤正人   462780票(大和紡績社長)
3 高田なほ子  461593票(日本社会党)
4 中村正雄   452467票(国鉄労働組合顧問 日本社会党)
5 下条康麿   410072票(貴族院)

→婦人運動活動家が台頭

1959年
1 米田正文   941053票(日本学術会議会員・土木学会会長)
2 鹿島守之助  931726票(鹿島建設社長)
3 辻政信    683256票(元陸軍大佐)
4 前田久吉   666067票(産経新聞の創業者)
5 石田次男   663602票(創価学会理事)

→宗教勢力の組織票が出てくる

1962年
1 藤原あき   1165046票(タレント)
2 加藤シヅエ  1110024票(日本産児調節婦人連盟会長 日本社会党)
3 長谷川仁   810650票(産経新聞社論説委員)
4 迫水久常   780608票(郵政大臣)
5 源田実    732896票(航空幕僚長)

→テレビでの人気者が登場

1965年
1 鹿島守之助  1014545票(鹿島建設社長)
2 春日正一   875093票(日本共産党中央委員会幹部会員)
3 玉置和郎   854473票(生長の家本部政治局次長)
4 田中寿美子  854272票(労働省婦人少年局婦人課長)
5 須藤五郎   777270票(日本共産党中央委員)

→共産党が大きく票を伸ばす

1968年
1 石原慎太郎  3012552票(作家)
2 青島幸男   1203431票(放送作家)
3 上田哲    1046709票(NHK政治記者)
4 今東光    1015872票(作家)
5 重宗雄三   882036票(参議院議長)

→作家が票を大きく伸ばす

1971年
1 田英夫    1921640票(ジャーナリスト・ニュースキャスター)
2 安西愛子   1491669票(声楽家)
3 望月優子   1116839票(俳優)
4 町村金五   952130票(北海道農業開発公社理事長)
5 栗林卓司   821067票(日産労組)

→以後1968年と同様な流れに

1974年
1 宮田輝    2595236票(NHKアナウンサー)
2 市川房枝   1938169票(新日本婦人同盟会長)
3 青島幸男   1833618票(放送作家)
4 鳩山威一郎  1504561票(鳩山一郎の長男)
5 山東昭子   1256724票(タレント)

1977年
1 田英夫    1587262票(ジャーナリスト・ニュースキャスター)
2 江田五月   1392475票(社会市民連合代表)
3 福島茂夫   1277731票(福島病院長)
4 玉置和郎   1119598票(生長の家本部政治局次長)
5 梶木又三   1119430票(農地局建設部長)

1980年
1 市川房枝   2784998票(新日本婦人同盟会長)
2 青島幸男   2247157票(放送作家)
3 鳩山威一郎  2005694票(鳩山一郎の長男)
4 宮田輝    1844286票(NHKアナウンサー)
5 中山千夏   1619629票(俳優)

参議院議員選挙の当初は、企業であったり労組が多く票を取っていったが、50年代で女性運動、60年代前半で共産党、70年前後では著名人が一気に票を集める構造になってきたことが明らかになった。
そうみると、70年以降は組織票をいうものの影響、可能性というものが薄らいでいったということではないでしょうか。
 
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