市場は環境を守れない、社会を統合できない
202934 世界準備通貨を巡る対立、中国中央銀行が動き出す
 
レオンロザ ( 中南米 ) 09/03/26 PM01 【印刷用へ
中国人民銀行の周小川総裁が、世界準備通貨の提案行った。
それに対して、米国(FRB、財務省)はドル体制が崩壊すると拒否を表明した。

4月2日のG20首脳会議に向けて、中露・南米諸国対米国の対立が大きな山場をむかえてきた。

>中国人民銀行の周小川総裁は23日、国際金融システムの制度改革を進める上で、IMF(国際通貨基金)に対し「スーパーソブリン(超国家=国際)準備通貨」の創設を求めた。IMFの特別引き出し権(SDR)の活用範囲を広げて準備通貨とする案で、SDRの構成通貨とその組み入れ比率の見直しを提案している。

>SDRは1969年、固定為替相場制のブレトン・ウッズ体制において金や米ドルの供給不足を補完する、加盟各国のための国際的な準備資産として創設された。だがその後のブレトン・ウッズ体制の崩壊でSDRが導入当初にもくろんだ必要性は後退し、現在は政府や国際機関の間での活用にとどまっている。

>周総裁は人民銀ウェブサイトに掲載された論文で、今回国際金融危機が発生し、世界中に波及したのは、既存の国際金融制度(ドル一極体制)が持つ固有の脆弱(ぜいじゃく)性とシステミックリスクの表れだと指摘。国際金融制度改革にあたり、個別の国のリスクから独立し、長期的安定を維持できる主権を超越した国際準備通貨の創設を訴えた。

>周総裁は「基軸通貨の発行国は、世界に流動性を供給しつつ通貨価値の安定をはかることはできない」と主張した。

>今の国際危機について、どの通貨を基軸通貨とすれば「国際的な金融安定を確保でき、世界の経済成長を促進できるのか」という問題を提起したとし、加盟各国の準備通貨への要求を満たすにはSDRの利用範囲を広げるべきだと訴えた。

>SDRは現在、ドル、ユーロ、円、ポンドで構成される通貨バスケットだが「SDRの価値を決める通貨バスケットに、すべての主要経済国通貨を組み入れるべきで、GDP(国内総生産)の規模を組み入れ比率に反映させる可能性がある」(周総裁)とする案を示した。

(以上、ブルーバーグ・サンケイビジネスアイより)

>ガイトナー米財務長官とバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は24日、ロシアなどが提案しているドルに代わる新たな主要準備通貨の創設を拒否する考えを明らかにした。

>バックマン下院議員(ミネソタ州、共和党)はドルに代わる新たな国際準備通貨をめぐる提案について、米下院金融委員会でガイトナー長官に対し、「米国は断固として拒否するか」と質問した。これに対し長官は「その通りだ」と回答。バーナンキ議長も同じ質問に対し「わたしも否定する」と答えた。

(以上、ロイターより)
 
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