サル社会を解明しよう
2014 サル時代の婚姻様式
 
四方勢至 ( 老年 京都 編集 ) 01/03/23 PM05 【印刷用へ
原猿は概ね原モグラと同じで、1匹の首雄に2〜3匹のメスが集中する首雄集中婚が主流ですが、同時に注目しておくべきことは、原猿集団は首雄と数匹のメスとその子供たちによって構成される生殖集団であるという点です。もちろん、首雄が闘いを担う闘争集団でもありますが、重要なのは、この集団が雌雄の揚棄(充足)共認と役割共認によって成立し、統合されているという点なのです。その充足共認の中心を成すのは性的な期待と応合の共認であり、この様な雌雄充足共認は、驚くべきことに闘争集団である真猿集団においてもその核として存続し続けるのです。

言うまでもなく、真猿集団は闘争共認によって統合された闘争集団です。しかし、戦力にならないメスたちは、その闘争集団の中央に、あくまでも原猿と同じ雌雄充足共認の世界(=生殖集団)を形成し続けます。つまり、メスはあくまでも生殖集団を拠点とし(メスの生殖収束)、首雄との雌雄充足共認を存在の武器とし続けました(メスの首雄収束)。この様に、真猿も首雄と雌たちの雌雄充足共認によって形成された生殖集団(原猿と本質的に同じもの)を核として、その土台の上に(核の外側に)雄たちの闘争集団を構築したのです。

真猿における中央の生殖集団と外側の闘争集団を媒介しているのが、雄たちの性闘争とその帰結たる序列秩序であり、この性闘争⇒序列秩序(規範)によって真猿集団は統合されています。従って、真猿の婚姻制も首雄集中婚が主流で、中央に首雄とメスたちと子供たち、その外側にオスたちという、絵に描いた様な内雌外雄の同心円の隊形を取ります。(但し、同類闘争の圧力が低下し、序列規範が緩むと、首雄の目を盗んだメスの挑発→交尾によって集中婚規範が破られ乱婚化してゆくことは、既に皆さんの投稿でも明らかにされた通りです。)

この様に、あくまでも生殖集団=性的な期待・応合に基づく雌雄充足共認に収束するメスの習性は、原猿・真猿・人類の極限時代、そして遂に闘争を放り出して生殖だけの家庭を不可侵の聖域として形成した現代に至るまで一貫しており、全く変わっていません。
 
 
  List
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_2014
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
239276 注視〜サル時代に獲得した共認機能を磨いていきたい 匿名希望 10/10/12 PM05
232090 【図解】サル時代の婚姻様式 佐藤賢志 10/05/22 PM11
225921 雌雄充足共認による集団形成は不変 山上勝義 10/02/06 AM00
225920 生殖集団=性的な期待・応合に基づく雌雄充足共認 ヨネ 10/02/06 AM00
225838 婚姻様式もあくまで外圧適応の原理に基づいている 佐藤晴彦 10/02/05 AM00
216764 充足の為に肉体改造♪ カナ 09/10/08 PM10
212353 外圧状況を知っただけで首雄に収束することが当然☆と思えるのは、女(メス)だから♪ 谷光美紀 09/08/07 AM08
ニホンザルの社会構造 オスの順位制とメスの血縁制 「共同体社会と人類婚姻史」 08/02/09 PM04
144560 真猿の首雄に働く圧力とは? 渡邊真也 07/02/10 AM07
143428 【図解】実現論 前史 ホ.サル時代の雌雄分化 塩貝弘一郎 07/01/26 PM11
114478 序列規範が緩む季節(サルの場合)は暖かい時期? サムライ 06/05/18 PM09
114251 序列規範が緩むと乱婚になるのは ぱち 06/05/17 PM10
91668 外圧適応態ゆえ、進化の過程は全て塗り重ねられている 三輪歩未 05/05/29 AM01
83802 生殖集団と闘争集団の媒介 谷光美紀 05/01/09 AM02

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

「合同板」必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
素人の社会活動19 素人と創造
素人の社会活動26 創造の資質
素人の社会活動28 現実を対象化する=思考する
素人の社会活動29 私権時代の歪んだ思考(主張・説得・議論)
素人の社会活動30 現実を対象化する思考=事実認識
素人の社会活動34 創造(=探求)のパラダイム転換
潜在思念発の大きな方向と大きな構成
因果関係と収束関係(実現関係)の矢印
原因→逆境(不全)⇒どうする?⇒可能性収束  
原基構造の不変部分と可変部分
「観念力を鍛えるには?」(1) 話し言葉と書き言葉の断層はどこから登場したのか?
「観念力を鍛えるには?」(2) 5000年前の文字登場以降、共認機能は衰弱している?
「観念力を鍛えるには?」(3) 「理解する」とはどういうことか?
「観念力を鍛えるには?」(4) 求道者と解釈者では思考の自在さが全く違う
詭弁を説明しようとするから難解になってゆく
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(1) 共認充足が最大の活力源。'10年代はそれだけで勝てる
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(2) 学習観念が役に立たないのはなぜか?
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実否定の自己欺瞞
社会運動の自己欺瞞
旧観念と新しい概念装置の決定的違い
「旧観念無用」という認識が生み出す気付きの深さ
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
『生命と場所』より…生命観
共生思想ということ
精霊の措定は手順律の逆転か?
「生物的な知」と「機械的な知」
「変性願望」批判
認識の創発性
認知と探索と統合
マイナス原因構造とプラス実現構造という両輪
未知の世界の知性?
シャーマニズムと幻覚回路
楢崎皐月氏のカタカムナ説(1) 宇宙から素粒子に至るまで、万象は共通構造(相似象)を示す

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp