日本人の起源(縄文・弥生・大和)
200003 製鉄方法の大きな違い/直接製鉄法と間接製鉄法
 
田野健 HP ( 48 兵庫 設計業 ) 09/02/18 PM01 【印刷用へ
ここで、直接製鉄法と間接製鉄法の2つの違いを説明しておきます。
あまり聞きなれない製法ですが、この違いが鉄を基にした国力繁栄の鍵を握っているようです。中国は製鉄技術を西洋より2000年も早く確立することで長らく清の時代まで世界の覇権を維持していました。

直接製鉄法/塊錬鉄 製鉄法
鉄鉱石、砂鉄などを比較的低い温度で加熱。
溶かさずに半溶融状態のまま還元して、海綿状の鉄や鉄塊を得る。
ここの塊を再度加熱精錬・鍛造し不純物を搾り出すと共に炭素量も調整して、強靭な鋼を得る。この鉄素材を塊錬鉄という。たたら製鉄、ヒッタイトの初期製鉄法もこの方法である。〜要するに低く加熱して叩くという工法で、粘りのある軟い鉄が出来上がる。

間接製鉄法/溶融銑鉄 製鉄法
鉄鉱石を高温に加熱して、鉱石を溶融しながら還元して鉄を得る。この時、高温のため、鉄は大量の炭素を吸って、脆い銑鉄となる。この銑鉄を再度加熱溶融して、銑鉄中の炭素を燃やして炭素調整して強靭な鋼を得る。現代の製鉄法、ならびに中国では古代からこの方法が発展した。
驚く事にイギリスが間接製鉄法を完成したのは、漢代より約2,000年遅れて18世紀になってからである。

鉄を使える道具にするには天然素材である鉄を硬くねばり強いものにしていく加工技術である。
天然に存在する鉄の分子に熱と炭素を加えることで分子間に空隙を作り出し、さらにそれを除去していく事で強度を作り出す。
直接製鉄法は叩く事により炭素を追い出し、鉄分子間の距離を小さくする。間接製鉄法は一旦取り込んだ炭素を熱であぶりだす事で強度を作り出す。前者が大半が人力に頼る製法に対して後者は火力と調整技術さえあれば人手を多く要しない。この工法で大量に作られた鉄製品が弥生時代の頃には中国、朝鮮半島、日本に出回り、農工具、武器に使われていった。
 
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