実現論を塗り重ねてゆく
197659 「実現論」が“史観”であり“グランドセオリー”である必然
 
越見源 ( 45 大阪 都市計画 ) 09/01/18 PM04 【印刷用へ
>実現論は、共同体・類の成員がその時々の経営問題や時事問題を分析する中から、しだいに史観的な形に整えられて、出来てきたものです。(「実現論の形成過程」236)


実現論が「史観」として形成されたのはなぜか?

まず、実現論という一つの結晶物は、はじめからそれが目的で作られたわけではなく、共同体類や社会の現実的な諸問題に対する突破口追求の帰結であると言える。
突破口を見いだすには、まず諸問題の背後の原因分析が不可欠であるが、当然現在発生している問題や事象の原因は、それ以前の過去にある。
ここで有効なのが、徹底して原因分析を行う原動力とも言える「なんで思考」。
なんで?なんで?と、とことん原因を追究して行けば、必然的に数十年レベルでは足りず人類史、それを超えてサル時代の歴史、更には生物の進化史・・・と「深さ」が増していく。

また、どのような問題からアプローチしようが、人類社会に生起する諸問題は便宜的に設定された学問上のカテゴリーを跨っているため、追求が進むとにつれ、政治、経済、環境、教育、心理学、大脳生理学、婚姻史、宗教、文化人類学・・・と、どんどん「広さ」も増してゆく。

その結果、人類史は勿論のこと生物史全体をも包括する「深さ」と、分断されて久しいあらゆる学問分野を統合する「広さ」・・・つまり、「史観」であり、かつ「グランドセオリー」としての特色を併せ持つ「実現論」の形成に至ったのは必然と言える。

更に、現実の問題の突破口を見いだすには、こうした問題が生み出された「構造」を解明する必要があり、当然現在の「構造」は過去に存在した「構造」が徐々に変異⇒適応した結果であることから、「実現論」は「なんで思考」によって解明された過去の事実群を元に論理整合性を追求する「仮説思考」によって、過去から現在に至る人類社会(や生命)の成立構造や、意識構造の変遷(や生命原理)の解明に至っている。

そして、こうした社会構造や意識構造は、過去から現在は勿論のこと、未来に渡って連続するため(過去と連続しない=「安定」を欠いた突然の「変異」はあり得ない)、歴史構造の「深さ」と「広さ」こそが、これから訪れるであろう社会の構造(≒突破口)を予測する上で不可欠となる。(これは、日々の仕事などの局面でも同様。仕事が出来る人は課題の背後の構造分析が深く広い)

その意味では、政治家、官僚、学者、マスコミなどの現在の統合階級が、現実の問題に対し一切有効な答えを出せないのは、相変わらず旧観念(現実否定の倒錯思考回路)に囚われているがために目先の“あるべき論”に終始するしかなく、肝心の原因分析や社会構造・意識構造の理解が「浅く狭い」ことに起因していると思われる。
 
  List
  この記事は 236 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_197659
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp