日本人の起源(縄文・弥生・大和)
197645 古墳は水田開発の副産物ではないのか?(1)
 
田野健 HP ( 48 兵庫 設計業 ) 09/01/18 PM01 【印刷用へ
古墳の追求をしていて、ひとつどうしてもわからない事があった。
なぜこの時代(5世紀)に日本中に次々と大型古墳が造成されたのか?
豪族間の力の象徴として古墳の大型化の競争が行われていたにしてはあまりにも膨大な労力である。また宗教的な造形物としてはあまりにも数が多く、密集している。(同じ規模のピラミッドと比較してみればわかる)

日本最大級の古墳である大仙陵古墳の建設に要する工期と工費を大林組で試算したデーターがある。それによると最新の土木機械を活用した現代工法では1日当たり2000人、延べ29000人の作業員で工期は2年6ヶ月、工費は20億円で築造が可能という。しかしもし現代人が古代工法で造営するとなると1日当たりピーク時で2000人、延べ680万人を動員して工期は15年、工費は680億に及ぶ。
一大国家プロジェクトである。大小の差こそあれ、このような規模の古墳がわずか300年の間に北海道を除く全国各地で100m級以上だけでも300基ほど造成された。

先日の長原遺跡の鉄器工房発見の記事197320を投稿した後でいろいろと考えていたが、以下の3つのキーワードが繋がってきた。
鉄器―水田―古墳

この時代(3世紀〜)、水田稲作が全国的に拡大していった過程であった。初期の水田は河川の流域に作られることが多かったが、農業が浸透すると、河川から離れた農耕地の拡大が至上命題になった。武力を要した水利争いに明け暮れた弥生時代から古墳時代に入ると鉄器が広がり、鉄くわや鉄鍬を使った農地開発が進んでいく。実際、この時代には鉄の製作技術と共に大規模な土木技術が朝鮮系渡来人から伝わっており、農地と水路、さらに大規模なため池が造成された。大仙陵(仁徳)古墳の周囲には豊かな濠があることで有名だが、その他の古墳もこの時代の古墳はため池を周囲に配している。

古墳造成とため池の関係性を言及している学者はいるが、その多くはため池を作る造成技術を応用して古墳造成を行ったと言われている。しかし、事実はその逆ではないだろうか?
つまり、古墳を作ろうとしたのではなく、ため池を造成するのが最初の目的ではないだろうか?大仙陵古墳ではため池の土工量と古墳の土工量がほぼ等しいと言われている。
 
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