西洋医療と東洋医療
197278 【書籍紹介】身土不二の探求 山下惣一著
 
芝田琢也 ( 27 兵庫 農業 ) 09/01/14 PM06 【印刷用へ
食が「土」を離れる時代。東洋の叡智「身土不二」の考えをもとに、「土」と関わる生き方、地に足のついた食と農を求める。リンク

以下、本文抜粋
------------------------------------------------------------------
■いま、なぜ「身土不二」なのか?
・人の命を支えているものは食べものである。食べものは土が育てる。海産物だって海底の土や森林から選ばれる諸要素によって生きているから、もとはといえば土が育んでいるようなものだ。したがって、土が人の命、命は土、人間は土そのもの、すなわち※「身土不二」ということになる。

※「身土不二」
「体と土とは一つである」とし、人間が足で歩ける身近なところ三里四方(十二`四方)、もしくは四里四方(十六`四方)で育ったものを食べ、生活するのがよいとする考え方。生物とその生息している土地、環境とは切っても切れない関係にあるという意味合いで使われる。

・農業の縮小、消滅が意味するところは、健康の消滅、病気の増加、精神や肉体の破壊、滅亡への道筋であり、それが今や現実のものとなってきた。多くの人たちがそのことに気付いて、何とかしていこうというのであれば、それに呼応して動かないわけにはいかない。

■手の届くところにある「食と農」
・気候風土、歴史、生活習慣、社会システムや文化が異なる各国の農業を比較することは難しいが、日本の農業にとって圧倒的に有利な条件が一つある。それは、生産地のすぐそばにたくさんの消費者がいるということである。私たち自らが消費者であると同時に、たくさんの消費者に包まれて生産しているようなものである。こんな国は世界中にない。その土地の農業生産と、その周辺に住むたくさんの消費者とをどう繋ぐか?これが、農業の生き残りの課題であり、消費者にとっても環境と健康を守り、破滅のサイクルから抜け出す道ではないか。

・土地のものを土地の人が食べることのできない仕組み
青果市場において、市場の占有率の確保は有利販売の条件であり、その実績によって価格補償が行われるため、指定産地の青果物は根こそぎ指定消費地の市場へ共同出荷される。よって、都市消費者は全国各地の青果物がふんだんに食べられるようになったが、同時に生産者の顔は見えなくなった。一方で、農協が共販に力を入れている産物ほど地元消費者は食べられないという構造が出来上がってしまった。これが農業の地域離れを生み出した。

■地域自給の実現に向けて
・一度、各自治体の全農産物の自給率を、品目ごとに調べてみたらどうか?(物量か金額ベース)
 地域の特産物はすでにでき上がっているわけだから、その拡大ではなく、「地元優位」に立って、なるべく遠くから運ばれてきているもの、つまり、流通コストのかかっているものから狙い撃ちして作り、地元に供給していく。基本的に○○市の農業は「○○市民の台所化」をめざすのである。
 
・現在の農村で、新たに三億円の特産物を育てることは困難だが、1000戸の農家が各三〇万円の自給をすることはそれほど難しくなく、合計で三億円の特産物を育てたのと同じことになる。市民の参加や体験などを組み込んでもいいだろう。高齢社会に向けての生きがい対策にもなるし、帰農者の雇用の場にもなり、なにより地元消費者に喜ばれ、健康維持に貢献し、地域社会の地盤沈下に歯止めがかけられる。
 
  List
  この記事は 163889 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_197278
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
198319 旨さとは何か?〜「味覚と嗜好のサイエンス」から 狒狒 09/01/26 PM08
197358 やまざきようこ 著 『おけら牧場 生きものたちとの日々』 を読んで 鈴木康仁 09/01/15 PM07

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
素人の社会活動19 素人と創造
素人の社会活動26 創造の資質
素人の社会活動27 実感投稿と現象発掘が会議室の生命
素人の社会活動28 現実を対象化する=思考する
素人の社会活動29 私権時代の歪んだ思考(主張・説得・議論)
素人の社会活動30 現実を対象化する思考=事実認識
素人の社会活動33 投稿様式の模索
素人の社会活動34 創造(=探求)のパラダイム転換
素人の社会活動35 素人こそ創造者(論点の整理)
素人の社会活動36 探求思考と説明思考⇒表出(会議と投稿)のパラダイム転換
素人の社会活動37 表出規範(or思考規範・表現規範)
共認革命6 チンケな運動(要求運動の終焉)
共認革命7 錯誤の根は、古い武力闘争のパラダイムにある
共認革命8 運動信仰を捨てて、共認革命を
共認革命9 強制共認と発信階級の犯罪
共認革命10 新しいまつりの場、それがネットであり、統合サイトである
共認革命11 皆が次々と投稿するだけで、まつりの引力が生み出される
現実否定の自己欺瞞
社会運動の自己欺瞞
「現実=自分自身」は事実認識(構造論)の核心部
「まず実践」の問題性
市民という言葉の欺瞞
判断の土俵とは、人々の潜在思念が作り出した共認圧力の場
旧観念と新しい概念装置の決定的違い
「旧観念無用」という認識が生み出す気付きの深さ
頭で理解しただけでは、新理論は使いこなせない
潜在思念発の大きな方向と大きな構成
外向収束⇒認識収束に応える『認識形成の場』
『認識形成の場』こそ、新しい社会統合機構の中核である
ゼロから、自分たちの『場』を作る活動
認識形成の『場』を構築することこそ、真の社会活動である
『必要か、必要でないか』という真っ当な判断の土俵が出来てゆく
必要か否かの『判断の土俵』が、国家と市場を呑み込み、解体し、再統合してゆく
新しい可能性が顕在化するとは、どういうことか?
新しい『場』は、古い評価指標の洗礼を受けて、はじめて顕在化する
大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく
大衆には、運動を立ち上げる余力が無い→余力を与えられた悪徳エリートが支配する社会
金貸し勢力の弱点と自滅の構造
金貸しと悪徳エリートに止めを刺すのは?

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp