共認心理学:現代の精神病理
19672 「怒りのホルモン!」 ノルアドレナリン
 
吉国幹雄 ( 48 鹿児島 講師 ) 01/12/30 PM05 【印刷用へ

山田さん、こんにちは。ホルモン進化を抑えるのは、なかなか難しいですが、ノルアドレナリンについて。

人間を含め動物について脳内で一番多く分泌されているのが、ノルアドレナリン。脳内だけでなく、交感神経からもアドレナリンとともに多く分泌されています。アミン系特有のの毒性の強い色付き物質であり、全身を奮い立たせる覚醒物質(ホルモン、神経伝達物質)ですが、「怒りのホルモン!」などと呼んでいる人もいるようです。ノルアドレナリンの多い人は怒りっぽい人…、というのですが。

「ノルアドレナリン:A1神経からA7神経と末梢神経の交感神経で神経伝達物質としてはたらいている。A6神経は大脳、小脳、脊髄などすべての脳にくまなく伸びている最大の無髄神経で、その神経核は脳幹の橋のところにあって、青斑核といわれ人間の最大の活動源の一つ。A6神経は覚醒のほかに、学習、鎮痛、排尿、血液循環、ホルモン系の調節、体温維持など多くの機能に関係し、無意識に人間を活動させ、生活させている最重要な神経である。ノルアドレナリンはその強い覚醒力によって、人間の「意識」を維持する役割を担っている。ノルアドレナリンは人間生命の源泉となっている神経伝達物質。」(『脳がここまでわかってきた』大木幸介:光文社より抜粋)

ノルアドレナリン(NA)が「怒りのホルモン」と言われるのは、危機状況に遭遇した時の交感神経による戦いに備えた反応「毛細血管が収縮し、血液は活動しようとする脳の内部と骨格筋に集中して、顔面蒼白になる現象etc」を捉えて言われているのだと思います。また、脳の実験などで、特定の部位の電気刺激やNAの投与に対して威嚇反応を示す場合が多いためでしょう。

しかし、A6神経に代表されるように、脳内(もちろん脳幹から前頭葉にも伸びています)だけでなく体全体に広く分泌される神経伝達物質(ホルモン)です。NA作動系の神経はあらゆるところで他の神経系の興奮と抑制に関わっており、単純に「怒りのホルモン」とは片付けられないでしょう。が、「怒り」を危機突破と捉えれば、生物進化にとって極めて重要な闘争系に関わるホルモン物質であることは間違いないと思われます。

★闘争系の回路とホルモン(神経伝達物質)との関係は、アドレナリンを簡単に抑えた上で、次回以降検討してみたいと思います。
 
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