日本人の起源(縄文・弥生・大和)
196253 弥生時代の武器の変遷4 武器組成と地域色からの全体のまとめ
 
yuyu 09/01/01 PM01 【印刷用へ
■弥生時代全体を通しての武器組成と地域色からのまとめ

武器組成からみると、弥生早期に「短兵衝撃武器(短剣)+投射武器(弓矢)」という単純な様式として朝鮮半島南部から伝播した対人用武器が、弥生前期後半には、おもに青銅製武器の本格的渡来の結果として、「短兵衝撃武器(短剣)+長兵衝撃武器(矛・戈)+投射武器(弓矢)」という様式に複雑化する。しかし中期後半には長兵が祭器用に特化することで実用武器のラインナップはふたたび「短兵衝撃武器(短剣・刀)+投射武器(弓矢)」という様式に単純化した。前期後半の「短兵衝撃武器(短剣)+長兵衝撃武器(矛・戈)+投射武器(弓矢)」という組成は、中国を淵源として、直接には朝鮮半島南部から導入されたフルセットに近い外来の武器様式でそれを持つ限り、日本列島は、中国を核とした東アジア文化圏でほぼ普遍的に共有された様式に近い戦術体系を有することになったといえる。

ところが、中期後半から崩れ、後期に「短兵衝撃武器(短剣・刀)+投射武器(弓矢)」という形に単純化したプロセスは、日本列島独自の現象である。これに対して、朝鮮半島では、弥生後期にあたる時期から長兵の鉄矛が多様に分化発達し戈はきえるものの「短兵衝撃武器(短剣)+長兵衝撃武器(矛)+投射武器(弓矢)」という複合的な武器組成はその後も受け継がれていく。


武器の地域色については、まず弥生早期に北部九州玄界灘沿岸にもたらされた有柄式磨製石剣と有茎式磨製石鏃は、要素の脱落や変容を伴いつつ、細々とではあるが、前期前半にかけて中国・四国から近畿以東に伝播する。そしておそらく、この信頼の道具についての情報と在来の技術その他の伝統とが接触することにより、それを祖形とする独自の石剣と石鏃とが各地域で生み出される。さらに前期広範囲新たに伝わった青銅製武器やその情報に関する地域ごとのさまざまな対応ともあいまって、中期後半までにそれぞれに多様な地域的武器様式が生み出された。ところが後期に入ると列島各地の武器様式は相互の類似性を高め、古墳時代に入る頃にはほぼその地域色は解消されている。
 
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武器の変遷〜実用品から祭祀具へ〜 「縄文と古代文明を探求しよう!」 09/01/22 PM04
196723 3世紀後半の地域色の希薄化は武器、古墳だけではなかった 田野健 09/01/07 PM04

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