サル社会を解明しよう
1946 チンパンジー
 
北村浩司 ( 壮年 滋賀 広報 ) 01/03/22 PM07 【印刷用へ
 現在ではチンパンジーの祖先と人類の祖先が共通していること、つまり原チンパンジーが人類の祖先であるということがDNA解析から確実視されている。もちろん現在のチンパンジーは同じく共通の祖先から別に枝分かれしたものなので、必ずしもその習性の全てが人類に直結するものではない。しかしサルの中でも特にチンパンジーの習性を見ておくことは、重要事項の一つであろう。
 
 チンパンジーの集団特性は、通常は20から100頭の複雄複雌の群れでオスは序列社会である。以下は現在のチンパンジーの集団の特徴である。

 オスメス関係は上位集中傾向の強い乱交だが、明らかに上位オスに優先権がある、従って乱交が「共認」されているかどうかは疑問(目を盗んでに近い?あるいは目の届かない範囲は黙認?)メスが移籍し息子が残留する父系集団である。(その結果メスの集団帰属性はやや弱く浮気っぽい)
 但し種間闘争が激しかったころは、おそらく首雄集中(に近かった)だったことが類推される。

 グルーミングはオス同士もオス・メス間もあるがオス間が圧倒的に多い。上位オスがする側に回ったり、される側に回ったりするつまり親和行為の要素が強い。
 ただし同時にオス同士激しい序列闘争を行うという2面性をもつ。
 闘争性が極めて高く攻撃的。他種のサルを襲って食うこともしばしば

 チンパンジーが大型化(かつ知能発達)しかつ集団を維持し得た理由は、前投稿で記してきたとおりだが、敢えて更に付け加えるとすれば、種間闘争が最も最後まで激しかった地域であったからという可能性が高い。(アフリカの熱帯多雨林が中心だが、常緑樹林があればかなり乾燥した疎開林にも進出している)。
 
 推測だがおそらく主敵は大型化した尾長ザル系(ヒヒとりわけマンドリルあたりか?)あるいは樹上時代のゴリラともおそらく闘争があった可能性が高い(現在は棲み分けている)。
 実際チンパンジーは現在でも他種のサルを襲撃する、極めて強い攻撃性を持っている。
 かつ、同類闘争(チンパンジー同士の)の圧力も現在尚一定程度働き続けている。
 種間闘争と同類闘争が作り出した大型化であり、闘争性であり集団性であると推測していいだろう。
 
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