歴史
193939 『日本人の魂の起源』上田正昭著
「神話から見えてくる日本人の原点」
 
せいめい ( 30代 岐阜 ) 08/12/04 AM01 【印刷用へ
日本人魂の起源(情報センター局)の紹介です。

著書は、上田正昭氏。(1927年生まれ、京都大学文学部史学科卒業、専門は古代史、神話学)著作は単著のみで57冊、編共著・監修は477冊にも及ぶ。
現在は大阪府立中央図書館名誉館長、島根県立出雲歴史博物館名誉館長、高麗美術館館長。
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(以下、引用)
第1章書かれざる神話

24頁
古代の文献の多くは、文字使用者が支配層ないしそれに従属する人々に限られていたこともあり、そのまま鵜呑みにはできない。

44頁 
古事記・日本書紀の「宣」「読」とは、すでに記録されていた文字の読み語りをしていたことを意味する。

45頁
中国雲南省西北部と四川省の一部にまたがって住む納西族の東巴には読み語りの文化がある。

58頁
造化三神、純男三神、別天神五神、神代七代に、三・五・七を聖数とする中国風の思想にもとづく観念が見られる。

第2章神話の重層構造
94頁
伊弉諾尊の禊除後に登場する八十柱津日神・神直日神・大直日神の三神、底筒男・中筒男・表筒男の三神、底津少童・中津少童・表津少童命の三神やアマテラス・ツクヨミ・スサノオの三貴子に見られる三・三・三、すべて九神とする思想も、三を聖数とする信仰による

114頁
大気都比売神・保食神に類似の神話がインドネシアのセラム島やウェレマレー族に見られる。またポリネシアやメラネシアの神話にも見いだせるが
旧約聖書やギリシア神話とは異なる要素がある。
それは、農業を神が人間に科した忌まわしい刑罰とする観念ではなく、神々が人間に率先して農業を営むとする観念。

120頁
古事記では、天照大御神と、二重の敬称が使われているのでアマテラスを、日本書紀は、高皇産霊尊とか皇祖高皇産霊尊としているのでタカムスヒを祖霊神とみている。

123頁
喜田貞吉博士の研究では、日本民族は複合民族。
先住土着の民衆(国津神)、第二渡来者たる弥生民衆(国津神系)、
天孫民族(天津神系)の順。天津神系は、扶余族を祖とする高句麗・百済系とつながっている。

137頁
伊勢の天照大神が皇祖神として明確化するのは天武・持統朝から。

第3章日本人のたましい
172頁
国家による大祓が確実に実施されるようになったのは、天武朝から。

天つ罪とは、氏族共同体相互間に生ずる復讐や贖罪を、共同体単位で行う外部的な刑罰に相当し、国つ罪とは、共同体内部の成員に対して行われる制裁としての内部的な刑罰であるとみなす説が提起されている。

177頁
天武朝にはすでに天の岩屋戸の神話が宮廷の神話となっており、スサノオの荒ぶるしわざを、天つ神の世界における他の耕地を犯したり、祭りの行事などを妨害する天つ罪として分類していたことが類推されます。

この天つ罪に対して、性的タブーを犯したり、あるいは皮膚病や虫・雷・鳥の災禍など、国つ神の世界における秩序を乱すわざわいを、国つ罪として分類したと思われます。

178頁
日本の天つ神と国つ神という神々の双分体系は、天武朝のアマテラス大神を皇室の祖神とし、その皇統譜を優位に位置づけた高天原系の天つ神と、
葦原の中つ国に土着する国つ神というように、極めて政治的な双分のありようになっています。

200頁
単なる死霊が祖霊神として認識される前提として、@世襲制の発展と、A私有財産の蓄積がある。

233頁
明治4年(1871年)から、明治政府は神社の社格を決めた。

240頁
平田篤胤は、死後の世界に対する教義や神学が不充分と指摘している。

242頁
源氏物語に、「大和魂」の記述が多い。
                          (引用終わり)
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日本書紀・古事記の本文からの引用を多用しながら、神社再興への願いが込められている。
 
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