国家の支配構造と私権原理
192650 7,8世紀の法及び制度の変遷
 
村田頼哉 ( 36 高知 企画 ) 08/11/19 AM03 【印刷用へ
『ケガレ意識を基盤に形作られた律令制度(リンク)』では縄文人が持っていた基底的な規範観念について述べられていますが、ここでは7,8世紀の主な法及び制度について調べてみました。

以下のその変遷になっています。

603年:冠位十二階
・647年:冠位十三階、
・649年:冠位十九階、
・664年:冠位二十六階、
・685年:冠位四十八階
     (諸王以上十二階、諸臣四十八階…親王や諸王も冠位制の中に)
604年:十七条憲法
701年:大宝律令…冠位制は廃止され律令官位制へと移行

 *****************************

562年、朝鮮半島南端の伽耶が滅亡し、589年には隋が中国統一を果たすなど、大和政権を巡る東アジアの外圧が強くなっていきます。

600年、聖徳太子は遣隋使を送り、隋の強大さを知ることになります。と同時に、隋との対等な外向を進める前に国内改革に着手します。

この頃の国内では豪族間の権力争いが続いていましたが、これを抑制するものとして603年に冠位十二階、604年の十七条憲法をつくります。

冠位十二階は、高句麗や百済の冠位制度を参考に、我が国初の階級制度としてつくられ、これまでの豪族による権力争いによって、世襲制(血族主義)の政治を行ってきたものを、天皇を頂点に身分制度を確立し、中央集権国家を目指すものです。

その為、豪族を序列化し、また氏や姓にとらわれることなく優秀な人材の登用を目指し、その官位の任命を天皇が行うことで、豪族に対する天皇の権威向上を図ろうとしたものです。

十七条憲法では「和をもって貴しとなし、さかうることなきを宗とせよ」で始まり、人々が和の精神を持って、天皇を中心に協力していくことなどを求めたもので、公のために奉仕する役人の心構えと国家の理想が示されていました。

しかし、この時点では、これまでの豪族の身分制度を全て変えることは不可能で、豪族間の権力争いについても一旦は沈静化しますが、争いがなくなることはありませんでした。また同時に、618年の唐建国や新羅の台頭など東アジアからの外圧も増していくことになります。

そして、これら外圧を受け701年大宝律令により律令制が成立します。
律令制導入の契機は7世紀におけるヤマト朝廷内部での権力闘争による動揺と克服し秩序化させることと、対外的には朝鮮三国および唐をめぐる動乱から生じた国際的危機の克服であったようです。

律令法は天皇を頂点としそのもとに諸豪族を官僚として編成し、また人民を一元的に統治するため、国家の基本法として制定された制定法律は今日の刑法に相当し、だいたい唐律に従っているが刑罰は比較的軽くなっています。令は行政一般の法令で、唐令を模範としながらも、日本の実状に適合するように改められています。
 
  List
  この記事は 191597 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_192650
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
7,8世紀の法及び制度の変遷の意味するものは? 「縄文と古代文明を探求しよう!」 08/11/26 AM09

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp