市場は環境を守れない、社会を統合できない
191279 取引は集団を破壊する可能性を持っている
 
山田翔吾 ( 22 千葉 学生 ) 08/11/02 AM01 【印刷用へ
サブプライムローン問題から始まった金融危機は、人々のマネー経済に対する不信感を大きなものにしている。これは今までの市場原理を見直し、新しい統合軸を考える上で大きなチャンスとなる。

>>「新しい状況に適応すべく生み出された最先端の機能の下に全ての古い機能が収束することによって、全体が統合される」という最先端適応or最先端統合の論理が不可欠になると思われます。(29731)

古い統合軸、すなわち市場を統合していたものは市場原理であり、そこで使われている指標は金である。

そこで考えたいのが、これからの社会にとって金は必要であるか否か、というところだ。


金は実体経済の「取引」の際にも使われ、例えば私たちは買い物をする時や働いて給与を貰うときなど、必ず金を媒体として「取引」を行っている。

超国家・市場論では、この「取引」という言葉を下のように説明している。

>>国家は闘争系の集団(統合)適応の原理に基づいた存在であるのに対して、市場はその闘争からの抜け道としての共生(取引)原理に基づいた存在であり、両者は適応原理という最も深い所で根本的に異なった存在である

自然界では集団を統合するために取引関係を用いている生物はほぼいない。取引の関係は異種間で形成され(例えばイソギンチャクとヤドカリ等)、同じ種同士では力の序列原理、すなわち闘争によって集団を統合している。

自然界において取引の原理が用いられていないのは、取引とは闘争からの抜け道であり、闘争原理とは全く逆のベクトルを持っているからではないだろうか。自集団の統合を他集団に依存するなどどいう事は危険極まりない。

しかし人類は同じ種同士での取引関係が成立している。その原因は二つあると思われる。一つは人類の主圧力は同類圧力であることから、様々な役割を互いに共認し合う事により役割分化が進んだこと。そしてもう一つは金の存在である。

前者は集団を統合する上で必要なものであるが、後者はそれを円滑にするための媒体となる一方、マネー経済など騙しの手口を助長する要因にもなり得る。

市場原理で社会が統合されてきた以上、金を媒体とした取引関係は必要なものである。しかしそれは集団を破壊する可能性も持っている事は、常に意識しておく必要があると言える。
 
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