国家の支配構造と私権原理
189281 天武天皇の出自の謎
 
村田頼哉 ( 36 高知 企画 ) 08/10/09 PM01 【印刷用へ
天智天皇と天武天皇(大海人)が同父同母の兄弟であり、天智が兄で天武が弟であるということはほとんど周知の事実のように語られていますが、実態はどうであったのでしょうか?

以下に疑問点を挙げてみます。

@年齢矛盾(没年齢から計算すると天武の方が年上)
日本書記には、神武から持統までの40代(弘文天皇を入れれば41代)の天皇が登場しているが、年齢が不明なのは天武だけとなっています。
実際に、『本朝皇胤紹運録』という本の記述等を根拠に計算すると、弟だとされている天武の方が年上になる、という有力な説があります。

A皇室の祭祀において天武系の天皇は除外
『続日本紀』に拠ると、桓武天皇以後、山陵の奉幣は天智から間を飛ばしてすぐに光仁天皇となり、天武系の諸天皇の奉幣は、平安時代以降は全く確認できず、また現在でも、天皇家の事実上の菩提寺である泉涌寺において位牌が置かれているのは、天智の次は間を飛ばして光仁となり、同様天武王朝(天武、持統、文武、元明、元正、聖武、孝謙、淳仁、(称徳))8人の位牌はありません。

B大海人皇子の初登場が遅すぎる
天智天皇の弟であれば、乙巳の変や白村江の戦いなどの重要局面で、大海人は登場するはずですが、書記においては登場していません。
大海人皇子が活躍が目立つようになるのは大津遷都以後となります。

C天智の実の娘が4人も天武に嫁いでいる。
弟・姉妹・従兄弟通しでの「近親婚」が珍しくなかったとは言え、「弟」が「兄」の娘を四人もめとるというのは異常な気がします。
また、天智天皇と命運を共にした藤原鎌足も2人の娘を妃に出しているのです。
これは、戦国時代のように互いの娘を相手方の男子に嫁がせ「同盟」を結んだようなものです。

まず、Bから考えると、天武天皇は白村江の戦い以降に日本に来た可能性が高く、天武天皇が親新羅だということから、白村江の戦いにおいて勝利した唐・新羅が送り込んだ可能性があります。
そして、C新羅との同盟を結ぶために、天智天皇は4人もの娘を天武天皇に嫁がせたのではないでしょうか。

また、天皇系ではないが故に、天皇家の菩提寺には天武天皇が祀られていないのではないでしょうか。


参考:新説・日本の歴史第14弾「天智天皇の真相」リンク
  :夢幻と湧源「砂川史学…@大海人皇子(1)」リンク
 
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