日本人の起源(縄文・弥生・大和)
188852 『古事記』『日本書紀』と朝鮮半島との関わり
 
三浦弘之 ( 29 静岡 会社員 ) 08/10/04 AM06 【印刷用へ
古事記と日本書紀の成立を紐解いていく上で、記紀の記述の違いに注目してみたいと思います。『古事記逆説の暗号(関裕二著)』には、記紀の記述を比較しながら違いが述べられています。

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    <古事記>    |   <日本書紀>
  記述なし       |   ヤマトの土産を
             |   新羅人が盗んだ
             |  (垂仁二年)
             |
  神功皇后が新羅王の  |   神功皇后が新羅王の
  門に「杖」を立てた  |   門に「矛」を立てた
  =恭順した      |   =武力制圧した
             |
  記述なし       |   新羅が朝貢を怠った
             |  (仁徳五十三年)
             |
  記述なし       |   新羅の船から火が出て
             |   日本船に燃え移るという
             |   失態を起こした
             |  (応神三十一年)
             |
  新羅の厚意で     |   新羅に使いを送り、
  名医が来日      |   名医の派遣を求めた
             |
          
<古事記>
・日本書紀に記されている新羅の失策と醜態が記載されていない。
・白村江での宿敵だった新羅に対して寛大な言い回し

<日本書紀>
古事記との違いは他にも・・・
・任那復興に執念を燃やした欽明天皇と百済の活躍を克明に記載
・「百済本記」「百済記」「百済新撰」といった百済史書を引用

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まとめると『古事記』は親新羅視点で書かれており、『日本書紀』は新羅敵視+百済重視で書かれていると述べられています。これは当時の朝鮮半島の歴史を照らし合わせると、新たな視点が見えてきそうです。

当時の朝鮮半島の歴史は、北方の騎馬民族=高句麗の動きに大きな影響を受けていました。高句麗の南下政策に対して、朝鮮半島南部の国々(百済、新羅、任那)は必死に防戦し、日本に救援を求めるという行動に出ています。もちろん朝鮮半島の国々も、一枚岩ではなく勢力争いを行っています。

朝鮮半島の国々が盛んにヤマト朝廷に使者を送ったり贈与を行ったのも、背後の憂いと助力を請うためと考えられます。その日本を巡る新羅・百済の主導権争い=対立関係が、記紀の成立の背景には大きく関与しているのではないかと考えられます。
 
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