もはや学校は終っている
183334 人格を磨けば学力は伸びる〜 江戸川学園の「人づくり」革命(1/2)
 
丸一浩 HP ( 知命 滋賀 農業 ) 08/08/15 AM11 【印刷用へ
■様々な本物の教育に取り組んでいる学校の記事を紹介します。
 その教育方法は、このるいネットで議論されている内容を実践的に取り入れている方法のように感じました。
特に
・「人格を磨けば、学力は伸びる」
  →人格=共認力が学力=考える力を伸ばす。
・道徳の授業
  →規範教育、規範形成の重要性。
.夢を語る会
  →可能性や展望を見出すことで活力を生み出す。
・宿泊研修で生徒が変わる
  →仲間との共同生活の充足を感じ集団性を磨く事で活力を生む。
・生徒同士の「ミラー現象」「先輩の実績は後輩へのプレゼント」「後輩の実績は先輩のステイタス」「友達の実績は自分の実績」
  →仲間同士の期待と応望が圧力源であり活力源。
・生徒を変えるためには、先生も変わらなければならない。
  →全人格=共認力で全力で対峙する事でしか人を導くことは出来ない。

★この内容は学校教育だけではなく、企業の人材指導においても同じ事だと思いました。

■ 国際派日本人養成講座 ■
人格を磨けば学力は伸びる〜 江戸川学園の「人づくり」革命
生徒たちが仲間意識を持って、勉強に、スポーツに打ち込む「人づくり」の場がここにある。リンク

〜以下概要を引用〜
■1.「東大、甲子園、花園(ラグビー)」を目指せ」■
 茨城県取手市の江戸川学園取手中・高等学校、略称は「江戸取」。開校は25年前の昭和53年で、一期生は公立高校には入れない生徒も多く、約80%が偏差値30台だった。リーゼんトや長スカートの不良スタイルが目立ち、トイレからは煙草の吸い殻が出てくる。
〜中略〜
 こうした成果を生みだしているのが、高橋校長の「人格を磨けば、学力は伸びる」という教育方針である。
■2.勉強にも部活動にも高い集中力■
 〜中略〜
 運動部に限らず、文化部でも何でもいい。ピアノやバイオリンのような楽器でもいいのです。とにかく一つに一生懸命打ち込める生徒は、勉強にも高い集中力を発揮します。机に向かっている時間は同じでも、密度が濃いのです。教科の先生達は、Sさんはとにかく熱心に授業を聞いていたと言います。それは私の道徳の授業でも同様でした。[1,p180]
■3.人間らしさの3つの要素■
 どうしたらSさんのような生徒を輩出できるのだろう。高橋校長はまず「人間らしくあるための3つの要素」を説く。
 私は、人が人間らしくあるためには、知識、情操、意志の三つの要素が整うことが必要だと考えています。「情操」とは、思いやり、親切心、美しいものを観たり聴いたりしたときに素直に感動できる豊かな心です。
〜中略〜
 生徒の知識のみを伸ばそうとする「詰め込み教育」、またそれの反動としての「ゆとり教育」は、ともに「知識」だけに注目して、「情操」や「意志」という部分には着目していなかった。この人間らしさの土台部分から鍛えていく、というのが、江戸取のユニークな点である。
■4.道徳の授業で受けた衝撃■
 それでは江戸取ではどのような方法で生徒の「情操」と「意志」を鍛えているのだろう。その一つの方法に、高橋校長自らが行う道徳の授業がある。毎週月曜日の2コマ目に中等部1年生全員を大ホールに集め、高橋校長が約35分間、講話を行う。 生徒はノートにその講話内容を清書し、感想を1ページ書いて、3日以内に提出する。それを校長や担任が分担して読み、同じノートに1ページ分の返事を書いて、生徒に返却する。
 講話の内容を一言一句もらさずに清書するために、生徒たちはお互いの速記を見せ合ったり、分からなかった点を話し合う。この過程で、校長の講話を何度も咀嚼し、また互いに切磋琢磨し合う友だちづくりができる。一人の生徒はこんな感想を書き残した。
 道徳の授業の中で、私が心に残ったというか、一番衝撃を受けたのは「自らを限る者」です。・・・
 たとえばテストのときです。テストの結果が悪かったりすると、勉強時間が少なかったにもかかわらず、「どうせ自分の実力はこのくらいなのだから」というように、簡単にあきらめてしまっていました。自分をそこで限ってしまっていたのです。・・・
 しかし、校長先生の道徳の授業を通して、このままではいけないということに気づきました。何もしないうちに、努力することを避けてしまうのは、自分への甘えであることを知りました。[1,p49]
 自分の姿に気づいて衝撃を受ける「情操」から、もっと頑張ろうという「意志」が芽生える。こんな生徒が勉強に集中して、学力も伸びていくのは当然である。
■5.「夢を語る会」■
 「校長先生と夢を語る会」という行事もある。中・高別にそれぞれ5〜7百人の前で12、3人が自分の夢を語り、校長がアドバイスを行う。この会を年3,4回、開催している。たとえば、こんな夢を語った中二の女子生徒がいる。
 私が獣医師になりたいと思った理由の一つに、重油にまみれたペンギンを救うために世界中から獣医師が集まっての救出劇を見て、とても心を打たれたことがあります。また、動物の絶滅も急速に進んでいます。・・・
 動物は私たちに力をくれます。たとえばペットを飼っている人は一緒に暮らしていると生活を一層楽しくしてくれたり、リラックスさせてくれるのです。介助犬、救助犬としても活躍してくれています。私たち人間に力を貸してくれます。そんな価値のある動物を自分の手で救える獣医という職業は本当に素晴らしいと思います。[1,p154]
 「夢」を聞いた同級生たちも、自分も負けじと自分なりの夢を持とうとするだろう。それぞれが自分の夢を持てば、その実現に向けて、勉強やスポーツに打ち込んでいく。
 高橋校長自身も生徒に夢を語る。10年後までに高さ110メートルの校舎を作り、最上階には卒業生たちが自由に使える「江戸取ファミリーフロアー」を設置する、という夢だ。校舎はすべて卒業生たちの寄付によって建てる。そのためにも社会で立派に活躍するたくさんの卒業生を送り続けなければならない。その100分の1の模型が学園の入り口に飾ってある。
■6.宿泊研修で生徒が変わる■
 宿泊研修も意志と情意の鍛錬に効果が大きい。夏休みなどに教室の一部に畳を敷き、20〜30人の生徒が10泊11日もの共同生活をする。400人が一つの校内で生活をともにするので、食事、シャワー、洗濯など、規律を守り、協力しなければうまくいかない。生徒たちは「自分勝手なことをすると、他の人たちに迷惑がかかってしまう」と気づき、我慢すること、規律を守る事を学ぶ。
 集団生活の中で、勉強や運動に一生懸命になっている生徒が、グループ全体に大きな刺激を与える。たとえば男子生徒のT君は「陸上と東大受験と高校生活の3つのレースで勝つ」事を目標に、家でも毎朝ジョギングをしている。宿泊研修でも、朝4時半に一人でグランドに立った。ふと見ると、自分の教室に明かりがついていて、5人の仲間たちが勉強をしている。
 T君は大きな衝撃を受けて、翌日には4時に起きてジョギングを済ませ、4時半からは仲間と一緒に勉強するようにした。 翌朝には勉強する仲間が10人に増えた。
〜続く〜
 
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