実現論を塗り重ねてゆく
183085 蟹工船、資本論ブームは社会不全の顕在化と構造認識への可能性収束の潮流
 
コスモス 08/08/11 AM00 【印刷用へ
小林多喜二の「蟹工船」やマルクスの「資本論」が流行っているらしい。リンク

今の時代になぜ?という感じなのだが、一般に云われるのは、格差が広がった結果虐げられる人々の共感を呼んでいるというものが多い。確かにそう云った側面はあるのかも知れないが、どう考えても当時の社会状況とはかけ離れている。生存が脅かされるほどの格差でもなければ、当時ほど絶対的な身分格差が存在する訳でもない。

では、この2つの回帰的なブームは何を意味するのだろうか?

>しかし、社会構造に起因する危機・課題(観念閉塞や経済破局や環境破壊etc)は、構造認識によってしか把めない。たとえ潜在思念が感取したとしても不鮮明であり、危機・課題を明確化し、解決する為には構造観念が不可欠である。18572

多くの人は社会不全を感じたとしても、身近な危機・課題とは意識できずにいつしか捨象してしまっているのが現実だろう。

しかし、一部の若者達にとって出口の見えない社会不全が潜在レベルで捨象しきれない段階にきたことが、「蟹工船」への共感を呼び起こしたとは考えられないだろうか。潜在思念(感応回路)が感取した社会構造に起因する危機・課題を「蟹工船」という過去の大衆の不全に重ね合わせることで、潜在意識を顕在化=対象化する過程のようにも感じ取れる。

また、不全を対象化するということは、同時に答えを求めることでもあり、答えを求める過程で、過去の(不十分ではあるが)社会構造を分析した「資本論」に何らかの可能性を感じたということではないだろうか。
 
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