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182469 なぜ日本が原発を有し、プルトニウム再処理にまでチャレンジしているのか?
 
渡邊かお里 ( 36 神奈川 建築士 ) 08/07/31 PM10 【印刷用へ
なぜ日本が原発を有し、プルトニウム再処理にまでチャレンジしているのか?

以下 科学技術庁原子力局月報から抜粋

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「原子力委員会の発足に際して」昭和31年 1月13日

原子力委員会委員長 正力松太郎

>世界で唯一の原爆被害国たる日本が、受難の洗礼を乗り越えて原子力平和利用への積極的な国家活動を開始したことは、ひとり邦家のためばかりでなく、世界的にもまた大きな意義を持つものと確信します。

>御承知の通り、その国の生活文化の水準は、エネルギーの消費量にほぼ比例するものといわれます。わが国が今後とも正常な発展を続けるためには20年後には現在水準の2倍に近いエネルギーを必要とすると推測されます。他方、わが国の主要エネルギー源である石炭、水力等についてみれば、資源的にもまた経済的にもその限度に達しつつあり、次第に需要に追いつかなくなることは火をみるよりも明らかであります。これではわが国の経済発展の将来性すらも危ぶまれるといわざるを得ません。

>われわれが原子力発電を速やかに実現して、わが国産業経済の興隆に資したいと念願している大きな理由もここにあります。米ソ両国では既にその実駿に成功している前例もあり、われわれとしても今後5ヵ年間に原子力発電の実現に成功したい意気込であります。

>これらの目的のため、われわれはまず第一着手として濃縮ウランの受入に関する「日米原子力協定」に基き、早急に実験原子炉を米国より導入し、進んで先進技術を取入れつつ、急ぎわが国独自の自主的基盤を固めなければならないと考えております。


「プルトニウム調査団、報告書を提出」昭和38年:1963年(Vol. 8)

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>使用済燃料について今日まで考えられてきた処置は、燃料供給契約に従って相手国に引取って貰うのであって一見非常に簡単のようであるが、上述のように相手国でもまだ濃縮ウラン、再処理、プルトニウム等の価格が商業ベースにのっておらず、政府価格によって取引されている現状であるから、相手国の政策の変動がただちにわが国の発電コストに影響することになり、原理的に好ましいことではない。今回のプルトニウムの買上価格の問題が発生したのもその一例である。しかし、問題が単にそれだけであるならば遠からず商業ベースに乗るまでの暫定的の方法と考えることが出来るが、実はその上に使用済燃料の輸送の問題が加わって来る。これは単に経費だけの問題でなく安全問題、補償問題とからんで国際的に解決を要する問題である。いずれは解決されても当然燃料費に負担がかかり海外では採算がとれてもわが国ではとれぬことになりかねない。

>次に考えられるのは、使用済燃料をそのまま適当の時期まで貯蔵する方法である。商業ベースで物を考えるならば、この方法はウランやプルトニウムをそのまま寝かせることになる。したがって再処理費との見合で事を決すべきである。

 天然ウランからスタートするカナダ方式によれば、使用済燃料の価値をゼロとしても引合うまで燃焼率をあげるのであって、この方式は、現在すでに濃縮ウランに比し、商業ベースに近い天然ウランを燃料とする点、さしあたり再処理を必要としない点で、わが国にとっては魅力的であるがまだ十分保証されておらず、原子力委員会の設定したわが国の原子力発電計画の初期に採用することはむずかしい。

>第3の方法は、わが国に再処理施設、プルトニウム燃料加工施設を造り、発電計画の初期に米国で行なわれているプルトニウム・リサイクル計画に準じて、国内でプルトニウムを軽水炉へリサイクルする方法である。前2者と比較して国内技術の開発に貢献する積極的の意味もあり最善の策と思われるが、これらの施設の建設に要する費用は優に百億を越えるから、建設の時期、その設備能力は具体性のある発電計画と密接な関連のもとに決定されなければならない。

〜以上抜粋終わり〜

 原発は戦後日本の「市場拡大」のために、それを望む世界勢力の協力のもと、日本に導入された国家プロジェクトだった。彼らは世界中で常に、地球環境や人類を脅かす危険性・問題性でさえもマスコミにより封じ込め、「市場拡大」を優先させてきた。

 今、「市場拡大」の新たなカードとして加速度を増しつつ、伏せられた危険性・問題性の上に、世界中で原子力プロジェクトは継続し続け、抜き差しならない状況になりつつある。「市場拡大」というベクトル上では、その危険性・問題性に対処することはできない。
 
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